レジン研磨におすすめのルーター選び【徹底ガイド】

比較・評判

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こんにちは。気まぐれレジン便り、運営者の「TOMO」です。

レジン作品を作っていると、もっとクオリティを上げたい、特に「研磨」の工程で悩むことって多くないですか?シリコンモールドから出したままじゃ、やっぱりバリや曇りが気になりますよね。手磨きで耐水ペーパーを何種類も使ってゴシゴシ…私もずっとそれで頑張っていたんですが、とにかく時間がかかりすぎて本当に大変でした。

そこで「レジン研磨におすすめのルーター」を探し始めるわけですが、いざ選ぼうとすると、初心者にはどれがいいのかサッパリ分からないんですよね。コードレスとコード式でどっちがいいのか迷ったり、100均のモデルは実際のところ研磨に使えるのか、ビット(先端工具)はどれを揃えればいいのか、使い方は難しくないか、あとアパート住まいだと作業音、つまり静音性も気になる…など、疑問だらけかなと思います。

この記事では、私がレジン研磨用のルーターについて徹底的に調べたり、実際に使ってみたりした経験から、「レジン研磨」という目的に特化した場合の、失敗しない選び方の基準や、プロクソンなどの人気モデルの比較、レジンを溶かさないための研磨のコツまで、できるだけ分かりやすく、詳しく解説していきますね。

この記事のポイント!
  • 失敗しないルーター選びの5つの基準
  • 研磨の仕上がりを左右するビットの知識
  • 初心者から本格派までのおすすめモデル比較
  • レジンを溶かさない研磨のコツと注意点

レジン研磨ルーターのおすすめな選び方

ルーター選びって、本当にたくさんの種類があって、何を基準にしたら良いか迷いますよね。「大は小を兼ねる」でパワーが強ければ良いかというと、そう単純でもないのがレジン研磨の難しいところ。おもちゃみたいなパワーだと磨けないし、逆に強すぎてもレジンはあっという間に摩擦熱で溶けてしまいます。

ここでは、「木工」や「金属加工」ではなく、あくまで「レジン研磨」に本当に必要な機能や、私が「これは絶対に外せない!」と思う選び方のポイントを5つに絞って、その理由も詳しく解説します。

初心者必見の5つの基準

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レジン研磨用のルーターを選ぶとき、最低限チェックしてほしいポイントは大きく分けて5つあります。特に最初の「回転速度調整」と「トルク」は、作品の仕上がりに直結する最も重要な部分なので、ここだけでもしっかり押さえていってくださいね。

レジン研磨ルーター選び 5つの基準

  1. 回転速度調整(無段階):熱を抑えるため低速(8,000rpm〜)が必須です。
  2. トルク(粘り強さ):低速でも止まらずに回り続けるパワーが大事。
  3. 電源方式:パワー重視ならコード式、手軽さならコードレス。
  4. チャック径(軸径):ビットの種類が多い「2.35mm」対応はほぼ必須です。
  5. 快適性(重さ・静音性):軽くて静かなら長時間の作業も快適ですね。

1. 回転速度調整(無段階)

レジン研磨において、これが最も重要な機能と言っても過言ではありません。レジンはプラスチックの一種で、熱にすごく弱い素材です。市場には30,000rpm(回転/分)を超えるような超高速回転モデルもありますが、レジン研磨にその速度はまず使いません

なぜなら、そんな高速でビットを当てれば、摩擦熱でレジンが瞬時に溶けて白化したり、逆にビットにレジンが溶けてくっついてしまったりするからです。

レジン研磨は、作業工程によって最適な回転数が異なります。

  • 荒削り(成形):比較的速めの回転(例:15,000-18,000rpm)で効率よく削る。
  • 仕上げ・艶出し:摩擦熱を厳禁とし、コンパウンドをなじませるため、回転数を落とす(例:8,000rpm前後)。

このため、「ON/OFF」だけ、あるいは「High/Low」の2段階切り替えしかないモデルは不向きです。ダイヤル式などで回転数を自由に設定できる「無段階調整(電子コントロール)」機能が搭載されていることが絶対条件になります。

ちなみに、私がおすすめしているプロクソンのMM100というモデルは、まさにレジン研磨に最適な「8,000~18,000min⁻¹(回/分)」の範囲で無段階調整が可能です。(出典:株式会社キソパワーツール『No.28525 ミニルーター MM100』

2. トルク(粘り強さ)

回転数(スピード)と並んで、いや、それ以上に重要なのが「トルク」です。トルクとは、簡単に言えば「回転を維持しようとする力」や「粘り強さ」のこと。

100均などの安価なモデルが「研磨に使えない」最大の理由が、このトルクが絶望的に不足しているためです。スイッチを入れただけ(無負荷)の状態では高速で回っているように見えても、いざ研磨ビットを付けてレジン表面に当てた瞬間、その摩擦抵抗に負けて回転が「ウィーン…」と遅くなるか、完全に止まってしまいます。これでは全く磨けません。

レジン研磨では、仕上げ工程で摩擦熱を抑えるために、あえて回転数を8,000rpmなどに落とします。この「低速」設定時でも、ビットを押し当てた圧力で止まらず、力強く回り続けてくれる「粘り強さ(トルク)」を持つモーターこそが、レジン研磨に最適なルーターの条件です。

3. 電源方式

電源方式は、作業スタイルと、先ほどのトルクにも直結します。

  • コード式(AC電源:コンセントから常に安定した電力を供給されるため、高トルクを維持しやすいのが最大のメリットです。バッテリー切れの心配がなく、30分、1時間と続く研磨作業にもパワーダウンせずに集中できます。本格的に研磨するなら、私はコード式を推奨します。
  • コードレス(USB充電式など):ケーブルの煩わしさがなく、作業場所を選ばない取り回しの良さ」が最大の魅力です。ただし、一般的に同価格帯のコード式に比べるとトルクが劣る傾向があり、何より「バッテリー切れ」という作業の中断リスクがあります。

4. チャック径(軸径)

チャックとは、ルーター本体の先端で、ビット(先端工具)の軸を掴む部分のことです。この「チャック径(対応するビットの軸径)」は、使えるビットの種類を決定するとても重要な要素です。

結論から言うと、φ2.35mm」の軸径に対応しているモデルを選んでください。

これはレジン研磨だけでなく、ネイルアートや彫金の世界でも「事実上の世界標準」となっているサイズです。後述する研磨用のシリコンポイント、ダイヤモンドビット、フェルトバフなど、レジン研磨に必須のビットは、市場に流通しているもののほぼ全てがこの「φ2.35mm」軸を採用しています。

一部の海外メーカー(Dremelなど)は「φ3.2mm」を標準としている場合がありますが、その場合もオプションでφ2.35mm用のチャックが使えるか必ず確認しましょう。これ以外の特殊な軸径(例:φ3.0mmのみ)のルーターを選ぶと、使いたいビットが全く見つからない…という事態になりかねないので、絶対に避けるべきです。

5. 快適性(重さ・静音性)

最後の基準は、長時間の作業を支える「快適性」です。

  • 重量:ルーターは基本的にペンのように握って精密な作業を行います。本体が重すぎると(例えば500g以上とか)、手首や指に負担がかかり、長時間の作業が困難になります。300g以下のモデル(Proxxon MM100は約260g)だと、ペンに近い感覚で操作でき、疲れにくい理想的な重量かなと思います。
  • 静音性:ルーターはモーターの回転音と、研磨時の振動音(キーンという音)が発生します。アパートやマンションなどで夜間に作業することが多い作家さんにとって、モーター音や振動の少なさは重要な選定基準になりますよね。一般的に、高品質なモデルほどベアリングの精度が高く、振動や騒音が抑えられている傾向があります。

失敗しないビットの選び方

失敗しないビットの選び方 イメージ

実は、ルーター本体選びで成功しても、次に「ビット」選びの壁が待っています。

ルーター本体は、あくまでビットを回転させるための「モーター(手)」に過ぎません。作品の仕上がりを直接左右するのは、耐水ペーパーの番手に相当する「ビット」の選択と、その使用順序です。

手磨きで「前の番手の傷が消えていないと艶が出ない」という原則は、ルーター研磨にも全く同じように適用されます。この章では、レジン研磨の全工程を4つのステップに分解し、各ステップで使うべきビットの種類と役割を解説します。

研磨の4ステップ

レジン研磨は、単一のビットで完結しません。粗いビットで形状を整え、その傷を徐々に細かいビットで消していく、という「傷の上書き」のプロセスです。

  1. 成形・荒削り】:バリ取りと面だし 硬化後にモールドから取り出したレジンの「バリ」(型の隙間にはみ出た薄い膜)や、気泡が弾けた跡の突起、シリコンモールドの段差などを削り取り、作品の基本的な形状を整える(成形する)工程です。 使用ビットダイヤモンドビット、軸付砥石(ピンクや緑色のもの)など。非常に高い研削力を持ち、硬化したレジンを素早く削れます。ただし、削れすぎるので当てすぎに注意が必要です。
  2. 平滑化・中研ぎ】:荒削りの傷を消す ステップ1でついたダイヤモンドビットなどの「深い切削痕(傷)」を、それよりも浅い傷で上書きし、表面を平滑にする工程です。手磨きの耐水ペーパーで言えば、#400 → #800 に相当するプロセスです。 使用ビットシリコンポイント(粗目〜中目)。この工程の主役です。シリコンゴムに研磨剤の粒子を練り込んだビットで、ゴムの弾力性がレジンの表面に追従し、過剰に削りすぎることなく、均一に傷を消していくことができます。
  3. 仕上げ:鏡面の下地作り 中研ぎでついた「浅い傷」を、さらに目に見えないレベルの「微細な傷」で上書きし、最終的な光沢(鏡面)を出すための下地を完璧に作る工程です。手磨きの #1500 → #2000 に相当します。 使用ビットシリコンポイント(細目〜極細目)。ステップ2と同じシリコンポイントですが、練り込まれている研磨剤の粒子が「非常に細かい」仕上げ用のものを使います。メーカーによって色(例:茶色 → 緑 → 青)で粗さが分けられていることが多いので、必ず粗目から細目へと順番に使います。
  4. 艶出し・鏡面仕上げ:最終光沢 ステップ3で作った「微細な傷」を、物理的な「磨き(ポリッシング)」によって消し去り、光を正反射する鏡面を生み出す最終工程です。 使用ビットフェルトバフ / 布バフ + 研磨剤(コンパウンド。羊毛や綿を圧縮して固めた、研削力のない「磨き」専用のビットです。これ自体には研磨能力はないので、必ず「コンパウンド(研磨剤)」を少量付けて使用します。

研磨は「傷の上書き」です

手磨きと全く一緒で、ルーター研磨も前の工程でついた傷を、次の細かいビットで完全に消していく」作業の繰り返しです。

もし、ステップ4のコンパウンドで磨いても艶が出ない、曇りが残る、という場合、原因はコンパウンドやフェルトバフではありません。99%のケースで、ステップ3(仕上げ)までの研磨が不十分であり、ステップ1やステップ2の深い傷が消えずに残っていることが原因です。

その場合は、面倒でもシリコンポイントの工程(ステップ2または3)に戻り、前の番手の傷が完全に消えるまで磨き直す必要があります。この基本原則が、鏡面仕上げへの一番の近道ですよ。

コードレスモデルの利点と欠点

コードレスモデルの利点と欠点 イメージ

ルーターの電源方式も悩みどころですよね。「コードレス(充電式)」か、安定の「コード式」か。これは作業スタイルによって、どちらが良いかハッキリ分かれるかなと思います。

コードレスの一番の魅力は、やっぱり「手軽さ」です。コンセントの場所を気にしなくていいし、作業中にケーブルが作品に引っかかって「あー!」ってなって、作りかけの作品が飛んでいく…なんていう悲劇もありません。

小さなアクセサリー(ピアスやイヤリング、キーホルダーなど)の研磨がメインで、作業時間も1回あたり30分程度なら、コードレスでも十分対応できるモデル(Dremel LITEなど)もありますよ。

ただ、もちろんデメリットもあって…。

コードレスの主なデメリット

  • トルクの傾向:一般的に、同価格帯のコード式モデルと比較すると、パワー(トルク)が少し劣る傾向があります。(もちろん、浦和工業のG3のようなプロ用高級機は別次元ですが)
  • 作業の中断:一番のネックはこれです。バッテリーが切れると、当然作業は中断します。例えばDremel LITEの場合、充電時間は約2時間45分とされています。磨きたい!と思ったときに充電切れだと、かなりガッカリしますよね。
  • バッテリーの寿命:充電池である以上、いつかはバッテリーが劣化して使えなくなります。

オブジェのような大きな作品を長時間しっかり磨きたい、あるいは販売用にまとめて作業したい、という人には、パワーが安定していて作業が中断しない「コード式」の方が向いているかもしれませんね。

研磨テクニックと「削りすぎ」防止

研磨テクニックと「削りすぎ」防止 イメージ

さて、最適なルーター(第2章)とビット(第3章)を揃えても、使い方を誤ればレジンは簡単に溶けてしまいます。レジン研磨の失敗の最大の原因は摩擦熱」のコントロール不足です。

ここでは、レジンを溶かさずに美しく仕上げるための、具体的な実践テクニックと、絶対に守ってほしい安全対策についてお話しします。

摩擦熱をコントロールする3つのコツ

レジンは熱に弱い素材です。以下の3つのテクニックを徹底することで、摩擦熱の発生を最小限に抑えることができます。

レジンを溶かさない3つのコツ

  1. 速度を上げすぎない(適切なRPMの選択) 「速く削りたい」という誘惑に負け、ルーターの回転数を最大にするのは最悪の選択です。前述の通り、高回転はレジンを溶かすだけです。Proxxon MM100のような無段階調整機能があるモデルなら、まずは中速域(10,000rpm前後)から試し、熱の発生具合を見ながら調整します。コンパウンドを使った艶出し(ステップ4)では、必ず低速域(8,000rpmなど)を使用します。
  2. 一点に当て続けない(常に動かす) 研磨中は、ビットをレジン表面の「一点」に数秒以上当て続けてはいけません。熱が一箇所に集中し、その部分だけが溶けたり、白化したりします。ルーター本体を常にゆっくりと動かし続け、熱を分散させながら均一に研磨することが重要です。
  3. 圧力をかけない(「撫でる」意識 初心者がやりがちなもう一つのミスが、ルーターをレジンに強く「押し付ける」ことです。これは摩擦熱を増大させるだけでなく、トルクのない安価なルーターでは回転を止めてしまう原因にもなります。Proxxon MM100のようなトルクのあるルーターであれば、強く押し付ける必要は全くありません。ルーター本体の自重(MM100で260g)を利用する程度、あるいはそれよりも軽い力で、表面を「撫でる」感覚で十分です。

トルクがしっかりしていれば、その軽い圧でも確実に研磨は進んでいきます。「削る」のではなく「撫でて整える」という意識を持つと、削りすぎの失敗も減るかなと思います。

レジンの研磨については>>レジン研磨の教科書|曇りや傷を消すコツの記事にも詳しく書いてあります!

安全対策は絶対に忘れずに!

これは本当に、本当に大事なことなので、ぜひ覚えておいてください。技術以前の最も重要な問題です。

レジン研磨は、目に見えない微細な「レジン粉塵(マイクロプラスチック)」を大量に発生させます。これを吸い込むことは、長期的に見て深刻な健康被害(呼吸器系疾患など)を引き起こすリスクがあります。

最低限必要な安全装備

  • 防塵マスク:作業中は必ず、N95規格以上の「防塵マスク」を正しく着用してください。一般的な風邪用のマスクでは、この微細な粉塵は防げません。集塵機(ダストコレクター)を併用するのが理想です。
  • 保護メガネ:ルーターは高速回転体です。万が一ビットが折れたり、研磨中のレジンの破片が飛んできたりした場合、失明の危険があります。作業中は必ず「保護メガネ(ゴーグル)」を着用してください。

作品のクオリティも大事ですが、自分の体を守るための安全対策だけは、絶対に妥協しないでくださいね。

※健康や安全に関わることです。使用する機材の取扱説明書をよく読み、ご自身の責任において安全に使用してください。不安な点は専門家にご相談ください。

安いモデルで研磨は可能か?

安いモデルで研磨は可能か? イメージ

「まずは安いもので試したい」と思って、100均(ダイソーなど)で販売されている数百円のミニルーターを考える人もいるかもしれません。私も気になって調べたんですが、結論から言うと、あれで「研磨」をするのは残念ながらほぼ不可能です…。

理由は、選び方の基準でもお話しした「トルク(粘り強さ)」が全く足りないから。ビットをレジンに当てた瞬間に摩擦の抵抗に負けて回転が止まってしまいます。これでは磨けませんよね。

「安物買いの銭失い」になってしまう可能性が非常に高いので、研磨目的での購入は、私はおすすめしません。

ただ、ヒートン(金具)用の穴あけ」が目的なら話は別です。

手動のピンバイスで硬化したレジンにグリグリと穴を開けるのは、すごく指が痛くなるし、時間もかかって大変ですよね。100均のルーターでも、穴あけ用のドリルビット(別売)を使えば、その作業を圧倒的に速く、安全に、そして楽に行うことができます。

「研磨はできない」と割り切って、穴あけ専用機」として購入するならば、コストパフォーマンスは最強のモデルです。

レジンの穴開けに関する情報は>>レジンキーホルダーの穴あけ方法|道具とコツを全解説>>レジンキーホルダー金具の付け方と種類を徹底解説にも詳しく書いてあります!

レジン研磨におすすめのルーター徹底比較

選び方の基準がわかったところで、次は「じゃあ、具体的にどのモデルがいいの?」というお話です。ここでは、100均のモデルから本格的なものまで、私が気になるいくつかの人気モデルをピックアップして、どんな人におすすめなのかを、理由と合わせて比較してみたいと思います!

穴あけ専用機としての100均

穴あけ専用機としての100均 イメージ

先ほどもお話しした通り、100均のミニルーター(ダイソーのモデルなど)は「研磨」には向きません。トルクが足りず、磨くことができないからです。もし「研磨も穴あけも1台で全部やりたい!」と考えているなら、他のモデルを選んだ方が結果的に満足できるかなと思います。

でも、研磨は手磨きで頑張る、あるいはすでに別の研磨機は持っていて、ピンバイスでの穴あけ作業だけを効率化したい!」というピンポイントな目的なら、これ以上の選択肢はないかもしれません。

数百円で、あの指の痛みと時間のかかる穴あけ作業から解放されるなら、”買い”だと思います。あくまで「穴あけ専用」として、ですね。

プロクソンが最適解な理由

もし私が、レジン作家の友達に「本格的にレジン研磨するルーターで、どれか1台だけ選ぶなら?」と聞かれたら、プロクソン(Proxxon)のミニルーター MM100 (No.28525)を一番に挙げます。

理由は、選び方の基準で解説した「レジン研磨に必要な条件」を、全て完璧に満たしているからです。

Proxxon MM100が「最適解」な理由

  • 理想的な回転数:レジン研磨に最適な「8,000-18,000rpm」の範囲で無段階変速が可能。
  • 高トルク:コード式の安定した電力供給により「低速でも止まらない高トルク」を実現。
  • 標準軸径:ビット選びに困らない「φ2.35mm」のコレットチャックが標準付属。
  • 軽量ボディ:重量わずか「260g」で、ペン持ちでの精密作業がしやすい。

コード式なのでパワーも安定していますし、耐久性にも定評があります。趣味の域を超えて、作品のクオリティを本気で上げたい、あるいは作品販売のために作業効率を上げたい、と考える人にとって、まさに「標準機」であり「最適解」と言えるモデルだと思います。

Dremel LITEなどのコードレス入門機よりは初期投資が高くなりますが、その安定したパワーと作業効率の向上は、価格差以上の価値があると私は思います。

静音性やトルクを重視するなら

「とにかく性能にこだわりたい」「夜間に作業することが多いから、音や振動は最小限にしたい」「毎日、何時間も研磨作業をする」というプロフェッショナルな方や、道具に一切妥協したくない場合は、プロ用のネイルマシンという選択肢もあります。

ネイルサロンで圧倒的なシェアを誇る「浦和工業 (Urawa)」のG3といったモデルが有名ですね。

これらは元々、人間の爪やネイル(アクリルやレジン)を「安全に」「精密に」「長時間」削るために設計されています。そのため、レジン研磨に求められる「低速でも止まらない高トルク」性能が、Proxxon MM100と比べても桁違いに強力です。

でも、G3の真価はトルクよりも圧倒的な静音性と低振動」にあるかなと思います。(公式情報でも重量250g、回転数2,000〜20,000rpmと、高性能ぶりがわかります)

本当に静かで、手に伝わる振動がほぼゼロに近いため、長時間の作業でも手が疲れず、ミリ単位以下の精密な研磨が可能になります。お値段もProxxonの数倍と高額ですが、これは「趣味」の道具ではなく、「業務」の効率化と品質維持、そして作家自身の身体的負担を減らすための「設備投資」なんだろうなと思います。

中級者向けモデルのスペック比較

中級者向けモデルのスペック比較 イメージ

ここでは、手磨きからステップアップしたい中級者の方が主な選択肢になるであろう、主要なモデルのスペックを、簡単に表にまとめてみますね。

コードレスの手軽さを取るか、コード式の安定したパワーを取るか、という視点で比較すると分かりやすいかもしれません。(※価格やスペックは変動することがあるので、あくまで目安として参考にしてください。また、Dremel LITEの回転数は段階式で、正確なrpmは非公開の場合があります)

モデル名想定価格帯電源方式回転数(rpm)速度調整トルク重量主な用途
Dremel LITE中(約 ¥14,500)コードレス (USB充電)段階式 (非公開)段階式270g小物研磨、初心者、手軽さ重視
Proxxon MM10中(約 ¥15,000)コードレス9,000-15,000無段階小物研磨、Proxxonのコードレス版
Proxxon MM100中〜高(約 ¥19,580)コード式8,000-18,000無段階260g本格研磨、中級者以上、最適解

こうして見ると、Proxxon MM100のスペックが、レジン研磨の「荒削り」から「仕上げ」までをカバーする理想的な範囲(8,000rpm〜)とパワー(コード式)を持っていることがよく分かりますね。

初心者向けのおすすめはどれ?

初心者向けのおすすめはどれ? イメージ

「ルーター自体を触るのが初めて」という初心者の方だと、いきなりProxxon MM100のような本格的なコード式モデルは、ちょっとハードルが高いかもしれません。「コードが邪魔そう…」とか「使いこなせるか不安…」と感じる方もいると思います。

もし、「まずはコードレスで手軽にルーター研磨を試してみたい」という方なら、Dremel LITE(ドレメル ライト)が良いかもしれませんね。

USB充電式でケーブルが邪魔にならず、重さも約270gと軽いので、ペン感覚で扱いやすいと思います。もちろん100均のものとは比べ物にならないトルクがあるので、ピアスやイヤリング、キーホルダーといった小物の研磨なら十分活躍してくれます。

「手磨きでは到達できなかった、均一な曲面磨きやバリ取り」を手軽に体験できる入門機として、とても良い選択肢かなと思います。まずはDremel LITEでルーター研磨に慣れてみて、物足りなくなったらProxxon MM100のような本格機にステップアップする、というのも賢い選択ですね。

まとめ:レジン研磨ルーターのおすすめ

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ここまで、レジン研磨用ルーターの選び方からおすすめモデルまで、詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

いろいろなルーターを見てきましたが、結局どれを選ぶべきか、あなたの「目的」別にもう一度まとめてみますね。

【目的別】あなたに最適なルーターはこれ!

  • ヒートン(金具)用の穴あけ」が目的なら: → ダイソーのミニルーター (研磨は不可と割り切り、「穴あけ専用機」としてなら最強コスパ)
  • 手軽にコードレスで、まずはルーター研磨を試したい」なら: → Dremel LITE (小物の研磨が中心の初心者向け。手軽さ重視の優れた入門機)
  • 本格的に、効率よく高品質な研磨をしたい」なら: → Proxxon MM100 (No.28525) (大多数のレジン作家さんにとっての「最適解」。パワー、速度、精度のバランスが完璧な標準機)
  • プロとして活動し、道具に一切妥協したくない」なら: → Urawa G3 などのプロ用ネイルマシン (究極の低振動・静音性・トルクを求めるプロ向けの「設備投資」)

ルーターを導入すると、研磨作業が劇的にラクになるのはもちろん、作品のクオリティが本当に変わります。手磨きでは難しかったエッジの立ったシャープな仕上げや、吸い込まれるような均一な鏡面が実現できるようになるのは、すごく嬉しいですよ。

この記事が、あなたの目的にピッタリ合った「レジン研磨ルーターのおすすめ」の一台を見つけるお手伝いになれば幸いです!

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