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こんにちは。気まぐれレジン便り、運営者の「TOMO」です。
レジンで海や川のジオラマ、あるいは水面をモチーフにしたアクセサリーを作っていると、どうしても表現したくなるのが「動きのある水」ですよね。波が岩に砕ける激しい瞬間や、水面に何かが飛び込んだ時の王冠のような飛沫(クラウン)。こうした「一瞬の情景」を作品に閉じ込められたら素敵だな、と思って私も何度も挑戦しました。
でも、いざレジンで水しぶきの作り方を調べてやってみても、最初は失敗ばかりでした。せっかく形を作っても硬化する前にダレてしまったり、硬化したら透明感が消えて白いプラスチックの塊に見えてしまったり…。実は、水しぶきをリアルに見せるためには、単なる造形テクニックだけでなく、「光の屈折」や「液体の粘度」といった少し科学的なコツを知っておく必要があるんです。
今回は、私が数多くの失敗を経てたどり着いた、100均の身近な材料と適切なレジン選びで、誰でも驚くほどリアルな水しぶきを作れる方法を、余すところなくお伝えします。
- 水しぶきの形を維持するための「高粘度レジン」の具体的な選び方
- 100均の透明シートを「見えない骨」として使うプロ級の裏技
- 空中に浮遊する細かい水滴まで完全に再現するテクニック
- 長く作品を楽しむために絶対知っておくべき安全管理と変色対策
レジンの水しぶきの作り方で重要な材料選定
「水しぶきが上手く作れない」という悩みの大半は、実は腕前の問題ではなく「材料選び」の段階で決着がついてしまっています。重力に逆らう液体を表現するためには、通常のアクセサリー制作とは異なる基準で道具を揃える必要があります。
高粘度のレジン液を選ぶ理由

水しぶき作りにおいて、命とも言えるのがレジン液の「粘度(ねばりけ)」です。
一般的なサラサラしたレジン液(低粘度タイプ)は、モールドの隅々まで行き渡るのには適していますが、立体的な造形には全く向きません。爪楊枝で持ち上げてもすぐに重力で平らになろうとするため、鋭いしぶきの先端や、丸い水滴の形を維持できないのです。
水しぶき表現には、必ず「高粘度」や「ハードタイプ」と表記された、水飴のようにドロっとしたレジンを選んでください。専門的な用語で言うと「チキソトロピー性(力を加えないと流動しにくい性質)」が高いものが理想です。爪楊枝ですくい上げた時に、ツノがピンと立ち、その形を数秒間キープできるものであれば、躍動感のある波頭を自由に造形できます。
粘度の目安
数値で選ぶなら「5000cps(センチポアズ)」以上のものがおすすめです。パッケージに数値がない場合は、「ぷっくり盛れる」「立体パーツ用」といったキャッチコピーを目印にしましょう。
100均等の透明シートを活用する

どれほど高粘度のレジンを使っても、大きく立ち上がる波や、空中に長く伸びるしぶきをレジン液だけで作るのは不可能です。重力で垂れ下がってしまうからです。そこで登場するのが、透明なプラ素材による「骨組み」です。
私が愛用しているのは、100均でも手に入る透明なプラ板や、商品パッケージに使われているブリスターパック(透明な梱包材)です。特にPET素材やPVC素材の薄いシートが最適です。
なぜプラ板が「消える」のか?
「中にプラスチックを入れたら、透けて見えてしまうのでは?」と不安になるかもしれません。しかし、レジン液とこれらの透明プラスチックは「屈折率」が非常に近いため、レジンの中に完全に埋め込んでしまうと、光学的に境界面が消失し、ほとんど見えなくなるのです。
この「見えない骨格」があるおかげで、物理的な強度を保ちつつ、光を透過する美しい水しぶきを作ることができます。安価な廃材が最高の材料になる、まさに目から鱗のテクニックです。
リアルな白い泡の表現に使う素材

激しい水流には、空気を巻き込んだ「白い泡(ホワイトウォーター)」が付き物です。これを表現する際、白い着色剤を混ぜたレジンを塗るだけでは、ペンキを塗ったような不自然な仕上がりになってしまいます。
本物の泡のような「シュワシュワ感」や「層の厚み」を出すために、私は以下の素材を使い分けています。
| 素材名 | 特徴と効果 | おすすめの使用箇所 |
|---|---|---|
| 化粧用コットン | 細かくちぎって混ぜると、繊維が光を乱反射し、深みのある泡に見える。 | 波打ち際、滝壺の底 |
| マイクロバルーン | 微細なガラスの中空粒子。混ぜると物理的な気泡を含んだペーストになる。 | 波の頂点、激しい飛沫 |
| スノーパウダー | ジオラマ用の雪素材。粒状感が強く、荒々しい泡立ちを表現できる。 | 岩にぶつかる衝撃部分 |
【警告】重曹の使用は避けましょう
一部のライフハック動画などで「重曹で泡を作る」方法が紹介されていますが、長期間保存する作品には不向きです。重曹はアルカリ性であり、レジンと反応して経年劣化で茶色く変色したり、水分を含んで膨張し作品を割ってしまうリスクがあります。
波の質感を高めるジェルメディウム
レジンが硬化した後、さらに表面に微細なディテールを加えるための「魔法の仕上げ材」が、画材店で手に入る「アクリルジェルメディウム」です。
特に「ヘビージェル」や「グロスメディウム」と呼ばれるタイプを使用します。これらはチューブから出した状態では白いクリーム状ですが、乾燥すると透明度が増し、カチカチのプラスチック状に硬化します。
最大の特徴は、「筆のタッチがそのまま残る」ことです。レジンは表面張力でどうしても丸まってしまいますが、ジェルメディウムなら、筆で叩くように塗る(スティップリング)ことで、ザラザラとした細かい飛沫や、風に吹かれたようなさざ波の表面を、意図した通りに固定できます。
失敗を防ぐための安全管理と対策

レジンを使った水しぶき作りでは、化学物質を扱い、ヒートガンで加熱する工程も含まれるため、一般的な手芸以上の安全管理が必要です。
特に注意すべきは「レジンアレルギー」と「換気」です。未硬化のレジン液が皮膚に付着すると、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こす可能性があります。作業中は必ずニトリル製の手袋を着用し、もし皮膚についたらすぐに拭き取って石鹸で洗ってください。
また、厚生労働省の報告でも、レジンなどの化学物質を使用する際は、成分の揮発に伴う健康被害を防ぐために、十分な換気を行うことが推奨されています。
公的機関からの注意喚起
レジン液を含む家庭用品の化学物質による健康への影響については、公的機関からも注意喚起がなされています。正しい知識を持って安全に楽しみましょう。 (出典:厚生労働省『家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告』)
実践的なレジンの水しぶきの作り方と手順
材料の準備と安全対策ができたら、いよいよ制作に入りましょう。ここでは、私が実際に作品作りで多用している、汎用性の高いテクニックを段階別にご紹介します。
透明プラ板を骨組みにする加工法
水面からバシャッと跳ね上がる、メインとなる大きな水しぶきを作る方法です。
1. プラ板の切り出し
用意した透明プラ板(PVCシート)をハサミでカットします。細長い三角形や、稲妻のようなギザギザした形に切ります。これが水しぶきの「芯」になります。
2. 熱による成形
切り出したプラ板を、ヒートガン(またはドライヤー)で軽く温めます。素材が柔らかくなったら、指やピンセットでひねりを加えたり、カーブさせたりして動きをつけます。冷めるとその形で固まります。
3. レジンによる肉付け(Volumetric Coating)
形作ったプラ板を土台に固定し、その表面に高粘度UVレジンを塗っていきます。この時、薄く塗るのではなく、プラ板のエッジ(切断面)を包み込むようにたっぷりと盛り付けるのがコツです。厚みが出ることで光が複雑に屈折し、中のプラ板が見えなくなります。
UVライトで落下する水滴を固める

しぶきの先端からポタッと落ちそうな水滴や、重力で伸びた自然な曲線を表現する方法です。これは「タイミング」が全てです。
まず、爪楊枝の先端に高粘度レジンを多めに取り、ゆっくりと下を向けます。レジンが重力に負けて垂れ下がり、綺麗な涙型(ティアドロップ)になった瞬間を見計らって、手持ちのハンディUVライトを至近距離から照射して「瞬間凍結」させます。
この方法で作った「水滴パーツ」を、先ほどのプラ板で作ったしぶきの先端にレジンで接着することで、「まさに今、水が飛び散っている瞬間」を切り取ったようなリアリズムが生まれます。
テグスを使い空中の飛沫を再現
よりダイナミックな作品にするために、水面から離れて空中に浮いている微細な水滴(スプラッシュ)を作ってみましょう。
ここで使うのが「透明なテグス(釣り糸)」です。テグスに少量のレジンを塗布し、指先でくるくると回しながら硬化させ、糸の途中に小さなレジンの玉を作ります。これを複数作り、水しぶきの中心部から放射状に植え込みます。
テグスは非常に細いため、少し離れて見ると人間の目には映らなくなります。その結果、レジンの玉だけが空中に浮遊しているような錯覚を引き起こし、爆発的なエネルギーを感じさせる表現が可能になります。
ストローで薄い膜状の水を作る

ミルククラウンの壁面や、複雑にうねる薄い水の膜を作りたい時に役立つ、少し変わったテクニックです。
クリアファイルやOPPテープなど、レジンが接着しない素材の上にUVレジンを垂らします。そこにストローを使って、息を強く「フッ!」と吹きかけます。するとレジンが風圧で不規則に広がり、非常に薄く有機的な網目状の膜ができます。
この状態で硬化させ、ペリッと剥がします。この薄いパーツは、温めると簡単に曲げることができるので、指で丸めて王冠の形にしたり、波の側面に貼り付けたりすることで、繊細な水の表情を追加できます。
ジオラマや海作品への仕上げ手順

最後に、これまで作ったパーツを統合し、一つの作品として完成させます。
個別に作った水しぶきパーツを土台に配置したら、接続部分にレジンを塗り足して隙間を埋めます。この時、継ぎ目が目立たないように、ジェルメディウムや綿を混ぜたレジンを使って「泡」で隠してしまうのがプロの常套手段です。
そして仕上げの最重要工程が「ツヤの統一」です。パーツごとに質感が微妙に異なっている場合があるので、最後に低粘度のサラサラしたレジン、または光沢用の水性ニスを全体に薄く塗布します。これにより、全てのパーツが濡れたような輝きを放ち、一体感のある美しい水景が完成します。
まとめ:レジンの水しぶきの作り方の極意

今回は、レジンを使った水しぶきの作り方について、プロも実践している材料選びや構造テクニックを解説しました。
難易度が高そうに見える水表現ですが、突き詰めれば「透明な芯材で骨格を作り、高粘度レジンで肉付けし、光の屈折を利用して誤魔化す」という物理トリックの積み重ねです。100均のプラ板や釣り糸といった安価な材料が、知恵一つで最高の水を表現する素材に変わる面白さは、レジンクラフトならではの醍醐味だと思います。
最初から完璧を目指す必要はありません。レジンは硬化後でも削ったり盛ったりして修正が効く素材です。ぜひ、失敗を恐れずに、あなただけのダイナミックな水の芸術を作り出してみてくださいね!
※今回ご紹介した方法は一般的なテクニックです。使用するレジン液のメーカーや作業環境によって硬化時間や仕上がりは異なりますので、必ず換気をし、製品の説明書をよく読んで安全に楽しんでください。
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