レジンで下に敷くものは何がいい？代用品やシリコンマットを比較

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こんにちは。気まぐれレジン便り、運営者の「TOMO」です。

レジンを始めようと思ったときや作業をしている最中に、レジンの下に敷くものには何を使えばいいのか迷ってしまうことってありますよね。机を汚さないために新聞紙を敷くべきか、それとも100均で買える代用品で済ませていいのか、あるいは専用のマットを買うべきなのか悩みどころです。私も最初は家にあるクリアファイルやクッキングシートを使ってみたり、いろいろ試行錯誤しました。特に空枠を使うときは液漏れしてしまったり、硬化したあとの裏面がザラザラになって曇ってしまったりと失敗も多かったです。この記事では私の経験をもとに、レジンがくっつかないおすすめの素材や、きれいに仕上げるための道具選びのコツについてご紹介していきたいと思います。

レジンで下に敷くもののおすすめと代用品

レジンクラフトを楽しむ上で、作業台を保護しつつ、きれいに作品を剥がせる「下敷き」は、実はレジン液やライトと同じくらい重要なアイテムです。ここをおろそかにすると、せっかく綺麗にデザインした作品の裏側がガタガタになったり、最悪の場合は机から取れなくなったりしてしまいます。まずは、手軽に手に入る身近な代用品から、プロも愛用する専用の道具まで、それぞれの特徴と「なぜそれが使えるのか」という理由を見ていきましょう。

クリアファイルを代用するメリット

一番手軽でコストがかからない代用品といえば、どこの家庭にもあるクリアファイルです。これ、実はただの節約術ではなく、理にかなった優秀なツールなんですよ。

使い方はとても簡単で、ファイルを開いて適当な大きさにハサミでカットして机に置くだけです。クリアファイルの素材であるポリプロピレン（PP）は、レジン液と非常に相性が良く、「くっつかない」という素晴らしい性質を持っています。そのため、レジンを直接垂らして硬化させた後でも、端から爪を入れるだけで「ペラッ」と気持ちよく剥がすことができます。

クリアファイル活用のポイント

• コストがほぼ0円なので、汚れたり傷ついたりしたらすぐに新しいものに交換できる手軽さがある。
• 表面がツルツルしているため、その質感がレジンに転写され、硬化後の裏面も鏡面のようにピカピカに仕上がる。
• 硬化後に出た「バリ」や余ったレジン液を硬化させて剥がせば、封入素材として再利用することも可能。

私もちょっとした小さなパーツを作るときや、着色剤を混ぜるための「使い捨てパレット」代わりとして今でもよく使っています。ただし、PP素材は熱に弱く熱容量も小さいため、エンボスヒーターを当てすぎると熱で反り返ってしまう（ワーピング）リスクがあります。長時間のライト照射で熱くなりすぎないよう注意して使ってくださいね。

ダイソーなど100均商品の特徴

最近はダイソーやキャンドゥ、セリアといった100円ショップのレジンコーナーも本当に充実していますよね。特にダイソーなどで売られている「シリコーンマット」は、これからレジンを始める方にとって非常にありがたい存在です。

110円（税込）という圧倒的な安さで手に入るので、「とりあえず道具を一通り揃えたい」「続くかわからないから初期投資は抑えたい」という場合にはぴったりかなと思います。ただ、実際に使ってみて感じたのは、サイズが約13cm角と少し小さめなことです。一つの作品を作るなら十分ですが、複数のパーツを同時に並べて硬化させたいときや、大きなモールドを使うときには少し手狭に感じるかもしれません。

マット選びで絶対に知っておきたい注意点

100均のマットの中には、表面があえてザラザラした「マット加工（梨地）」になっている製品が存在します。これを使うと、マットの凹凸がレジンにそのまま転写され、作品の裏面まですりガラスのように曇ってしまいます。 「あれ？透明なレジンを使ったのになんで濁ってるの？」と思ったら、使っているマットの質感を指で触ってチェックしてみてください。意図せず曇らせたくない場合は、必ず表面がツルツルのものを選びましょう。

クッキングシートを使う際の注意点

キッチンにある「くっつかない素材」として有名なクッキングシートですが、レジンの下敷きとして使うには少しコツがいります。

確かにシリコーン加工されているためレジンは綺麗に剥がれるのですが、シート自体が非常に薄く、湿気やレジンの重みで波打ちやすいという弱点があります。平らだと思って硬化させても、シートのたわみの影響でレジンの表面が微妙に歪んでしまうことが多いんです。

また、製品によっては表面に目に見えない微細な凹凸があるため、仕上がりの裏面がクリアにならず、少し曇ったような質感になることもあります。「どうしても他に敷くものがない時の緊急用」として覚えておくくらいが丁度いいかもしれません。

プロおすすめのシリコンマット

レジンクラフトに慣れてきて、「もっと効率よく作業したい！」「売り物のようなクオリティを出したい！」と思ったら、手芸店や専門店で売っている専用のシリコンマットを検討するタイミングです。

価格は数百円〜となりますが、100均のものとは使い心地が全然違います。私が愛用しているGreenOceanやパジコなどのメーカー製マットは、A4サイズくらいの大きさがあって作業スペースを広々と使えますし、適度な厚みと重量があるため、作業中に机の上でマットがズレ動くストレスもありません。

比較項目	専門店（GreenOcean等）	100均（ダイソー・キャンドゥ）
価格	約400円〜（＋送料）	110円
サイズ	作業しやすい中〜大型（A4程度など）	小型（約13cm角）
表面品質	安定した高い平滑性（鏡面仕上げ）	製品によりバラつき・マット加工あり
耐久性	厚みがあり熱変形しにくい	薄手でペラペラしやすい

何より最大のメリットは、表面がナノレベルでしっかり平滑に加工されていることです。これにより、硬化後の裏面がつるんと美しく仕上がり、研磨などの後処理の手間が大幅に減ります。

レジンがくっつかない素材とは

ここまでいろいろなアイテムを紹介してきましたが、選ぶ基準はシンプルに「表面エネルギーが低い素材かどうか」という科学的な特性に尽きます。

ちょっと難しい言葉ですが、要は「レジン液という接着剤が、どうしても仲良くできない（くっつきたがらない）相手」を選ぶのが正解です。

• シリコーンゴム（ポリシロキサン）：最も代表的な素材。耐熱性が高く（200℃程度）、何度でも使えて経済的です。
• ポリプロピレン（PP）：クリアファイルなど。非常に安価で剥離性が良いですが、熱には弱いです。

逆に、紙（普通のコピー用紙や画用紙）や木材などは、繊維の隙間にレジンが入り込んでガッチリ一体化してしまうため、下敷きには絶対に向きません。もし身近なものを代用するときは、この「ツルツルしていて染み込まない素材か？」を意識してみてくださいね。

レジンで下に敷くものの使い分けテク

基本的なマットの選び方がわかったところで、次は「こんな時はどうする？」というシーン別の使い分けや、よくある失敗への対策についてお話しします。特に底のない「空枠（フレーム）」を使うときは、ただマットの上に置くだけでは上手くいかないことが多いので必見です。

空枠にはマスキングテープより専用品

底のない金属フレーム（空枠）を使ってアクセサリーを作るとき、みなさんは何を敷いていますか？シリコンマットの上に直接フレームを置いてレジンを流すと、わずかな隙間から液がダラダラと漏れ出して大惨事…なんて経験をしたことがある方も多いはず。そこでよく「漏れ防止」として使われるのがマスキングテープです。

でも、実はマスキングテープにはレジン製作において致命的とも言えるデメリットがいくつかあります。

マスキングテープのデメリット

• テクスチャ転写問題：テープ表面の紙の繊維（凹凸）がレジンに移ってしまい、硬化後の裏面がザラザラになる。
• 糊残りトラブル：ライトの熱で粘着剤が溶け出し、作品側にベタベタした糊が残ってしまう。
• 剥離困難：剥がすときに紙が破れてしまい、レジンにくっついたまま取れなくなることがある。

「剥がれない！」と焦ってドライヤーで温めたり、シール剥がし液を使ったりする手間を考えると、実はあまりおすすめできないのが本音です。

専用テープなら裏面も綺麗に仕上がる

空枠作品をきれいに、かつ効率よく作りたいなら、レジン専用の「シームレステープ」（PETテープなど）を使うのが一番の近道です。

これはマスキングテープとは違ってPETフィルム素材でできているので、表面がつるっつるなんです。このテープの上に枠をピタッと貼り付けてレジンを硬化させると、テープの平滑な面がそのままレジン底面に転写（コピー）されます。その結果、テープを剥がした瞬間に、まるで研磨したかのような鏡面仕上げのピカピカな裏面が現れます。

研磨する手間も省けますし、フレームへの密着度も高いため液漏れもしにくいです。一枚あたりのコストはマステより高いですが、失敗して作品をボツにするリスクを考えれば、結果的に安上がりで快適ですよ。

裏面のザラザラはコーティングで解決

「すでに作ってしまった作品の裏面がザラザラしている…」「マステを使ってしまって曇ってしまった…」という場合も諦めないでください。これをヤスリ（サンドペーパー）で削って透明に戻そうとすると、粗い目から細かい目まで何段階も研磨が必要で、粉も出るしかなり大変な作業になります。

そんなときは、「上から塗る（コーティング）」のが現代の正解です。

簡単なリペア方法

ザラザラした面に、透明なレジン液や専用のコーティング剤（パジコの『宝石の雫』など）を薄く塗って硬化させるだけです。液体のレジンが表面の細かい凹凸を埋めて平らにしてくれるので、物理的に削らなくても一瞬で透明感が復活します。

最近はボトルの先端に「ポンポンアタッチメント」というスポンジが付いた便利な商品も販売されており、筆を使わずに手を汚さず均一に塗れるので、仕上げ用に一本持っておくと重宝します。

硬化不良や曇りを防ぐ正しい置き方

最後に、意外と見落としがちな「置き方」と「光の当て方」についてです。下敷きに接している面（作品の底面）は、上からの光が届きにくかったり、わずかな隙間で酸素の影響を受けたりして、硬化不良によるベタつきが最も起きやすい場所でもあります。

特に不透明な色付きのマットを使っている場合は、下からの光が遮断されてしまいます。できれば透明または半透明のシリコンマットを使い、ライトを上から当てた後に、マットごと裏返して裏側からも光を当てる（反転照射）ことで、底面の未硬化を確実に防ぐことができます。

また、硬化直後は化学反応による熱（反応熱）でレジンが一時的に柔らかくなっています。この時に無理にマットから剥がそうとすると、指紋がついたり作品全体が歪んだりしてしまいます。焦る気持ちを抑えて、少し熱が冷めるまで待ってあげることが、綺麗な形を保つコツです。

失敗しないレジンで下に敷くものの選び方

ここまで「レジンで下に敷くもの」について、素材の特性からプロのテクニックまで深掘りしてきました。

結論として、これからレジンを始める初心者さんなら、まずはコストをかけずに家にあるクリアファイルを切って使うか、ダイソーの110円マット（ツルツルしたもの）から始めてみるのが良いでしょう。練習用としては十分すぎる性能を発揮してくれます。

そして、「もっとクオリティを上げたい」「空枠作品に挑戦したい」「販売レベルの作品を作りたい」というステップに来たら、専門店で扱っている大きめの高品質シリコンマットや専用のシームレステープへの投資を検討してみてください。数百円の違いですが、失敗が激減し、何より「作ったものが綺麗に仕上がる」という成功体験が、レジン作りをより楽しくしてくれます。

道具選びもレジンの楽しみの一つです。自分の今の制作スタイルや目指す作品に合った「下敷き」を見つけて、ストレスフリーで快適なレジンライフを楽しんでくださいね！

※本記事で紹介した使用感は個人の感想です。商品の仕様変更等により異なる場合がありますので、購入時はご自身で確認してください。 ※レジンを使用する際は、定期的な換気を行うなど、メーカーが推奨する使用上の注意をよく守って安全に楽しんでください。（出典：厚生労働省『2023年度 家庭用品に係る健康被害の年次とりまとめ報告』）