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こんにちは。気まぐれレジン便り、運営者の「TOMO」です。
せっかく綺麗に印刷できたお気に入りの写真やイラストをレジンに封入しようとしたら、じわっとインクが広がってしまったり、全体が透けてしまったりしてがっかりした経験はありませんか。

実は私自身も、レジンを始めたばかりの頃は何度もこの「シールにじみ問題」に悩まされてきました。普通紙や写真用紙、マステなど、いろいろな紙で試しては失敗の山を築いたものです。「なんで市販のシールみたいに綺麗にできないの?」と途方に暮れたことも一度や二度ではありません。
でも、実はこの現象には明確な科学的な理由があるんです。にじみの原因となる「インクとレジンの相性」や「用紙の構造」を正しく理解し、適切な対策をすれば、自宅のインクジェットプリンターで作ったシールでも、驚くほどクリアで美しい作品に仕上げることができるようになります。
今回は、私がこれまでの失敗から学び、徹底的に調べ上げて実践した「レジン液を塗っても絶対ににじませない方法」や「最強の用紙選び」について、余すことなく詳しくご紹介します。
- レジンでシールがにじむ物理化学的な根本原因
- 失敗しないための「合成紙」選びと印刷設定
- にじみを鉄壁ガードする具体的なコーティング手順
- 気泡や剥がれ(シルバリング)などのトラブル対処法
レジンでシールがにじむ原因と用紙選び

「水に強い写真用紙を使っているのに、どうしてレジンだと滲んじゃうの?」と不思議に思ったことはありませんか。実は、水とレジン液では、紙やインクに与える影響が全く違うんです。まずは敵を知ることから始めましょう。ここでは、なぜレジン液を塗ると鮮明な画像が崩れてしまうのか、そのメカニズムと、成功の8割を決める「紙選び」について深掘りします。
インクジェット印刷が透ける仕組み
まず、私たちが普段家庭で使っているインクジェットプリンターのインク(特に染料インク)についてお話しします。このインクは、紙の繊維に染み込んで発色するように作られていますが、実はレジン液(アクリルモノマー)とも非常に仲が良いという困った性質を持っています。
1. 溶剤による再溶解(ブリーディング)
レジン液は硬化する前は「有機溶剤」に近い性質を持っています。そのため、紙の上に定着していたインクがレジン液に触れると、「同種溶解」という化学反応で再び溶け出してしまいます。これが、輪郭がぼやけたり色が広がったりする「にじみ」の正体です。
2. 屈折率の変化による透明化(ゴースティング)

もう一つの悩みである「透け」や「油染み現象」。これは、紙の繊維の隙間にレジンが入り込むことで起こります。通常、紙が白く見えるのは繊維と空気の光の屈折率が違うからですが、空気がレジンに置き換わると、光が素通りしてしまい、紙自体が半透明のトレーシングペーパーのような状態になってしまうのです。その結果、画像全体が暗く沈んで見えてしまいます。
100均材料で失敗する理由
最近は100円ショップでも「手作りシール用紙」などが手軽に手に入りますが、レジン封入用として使うには少々ハードルが高いのが現実です。多くの安価なラベルシールや、マスキングテープ素材、普通紙ベースのシールは、基本的に「植物繊維(パルプ)」でできています。
パルプは多孔質(穴だらけ)な構造をしているため、スポンジのようにレジン液をぐんぐん吸い込みます。表面に強力なコーティングが施されていない用紙の場合、レジンを塗布した瞬間に「毛細管現象」で液が浸透し、あっという間にインクが流れたり、背景がグレーに変色したりしてしまいます。
注意点:特に「上質紙」「クラフト紙」「和紙」と書かれたシールは要注意です。これらはレジンの浸透速度が非常に速いため、そのまま封入するとほぼ確実に失敗します。使用する場合は、後述する徹底的なコーティング処理が必須となります。
滲まないおすすめの耐水用紙

では、一体どの用紙を使えば「にじみ」や「透け」を防げるのでしょうか?私が数々の用紙を試してたどり着いた答え、それは「合成紙」ベースの超耐水ラベルです。
特におすすめしたいのが、エーワン(A-One)などのメーカーから発売されている「インクジェットプリンタラベル 超耐水シリーズ」のホワイトフィルムタイプです。この用紙の最大の特徴は、ベース素材が「紙」ではなく「プラスチック(PETやPP)」であることです。
- 浸透しない: プラスチックフィルムなので、物理的にレジンが裏側まで染み込むことがありません。
- 高発色を維持: 表面のインク受容層がしっかりインクをキャッチし、レジン液による再溶解もある程度防いでくれます。
ポイントはパッケージの裏面を見て、材質に「上質紙」ではなく「ポリエステルフィルム」や「合成紙」と書かれているものを選ぶこと。これだけで、透けや変色の悩みは劇的に改善します!
手作り印刷物の乾燥時間の目安
ここは多くの人が見落としがちですが、実は成功のカギを握る超重要ポイントです。「プリンターから出てきたらすぐ使える」と思っていませんか?
インクジェットプリンターのインクには、乾燥を防ぐための溶剤(グリコール類など)が含まれています。表面を手で触って乾いているように見えても、インクの内部にはまだ溶剤が残っているんです。この残留溶剤がレジン液と反応すると、硬化不良を起こしたり、じわじわとにじみ出したり、最悪の場合は気泡の原因になったりします。
焦る気持ちをグッとこらえて、レジン封入に使う場合は印刷後に最低でも12時間、できれば24時間しっかり自然乾燥させてください。冬場や湿度の高い日はさらに長く置くのが安心です。この「待つ時間」が、作品の透明度を格段に引き上げます。
普通紙と写真用紙の相性比較
用紙の種類によって、レジンとの相性(耐性)は大きく異なります。「どの紙ならそのまま使えるの?」「どの紙なら加工が必要?」という疑問を解消するため、私の実験結果を比較表にまとめました。
| 用紙の種類 | ベース素材 | レジン耐性(未処理) | 透明化リスク | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 普通紙・コピー用紙 | パルプ | × 激しくにじむ | 極大(油染み化) | 非推奨 |
| 上質紙ラベル | パルプ | △ 輪郭がぼやける | 大(透ける) | 要・徹底加工 |
| 光沢写真用紙 | レジンコート紙 | ◯ 種類による | 小 | 普通 |
| 超耐水ラベル | フィルム | ◎ ほぼ変化なし | なし | 最高 |
表からも分かる通り、やはりフィルムベースの超耐水ラベルが圧倒的に扱いやすく、失敗が少ないです。普通紙や上質紙を使いたい場合は、次に紹介する「コーティング技術」が必須になります。
レジンとシールがにじむのを防ぐ対策

「どうしても手持ちの紙を使いたい」「絶対に失敗したくない作品がある」という方のために、ここからはプロも実践している具体的なテクニック編です。インクとレジンの間に「物理的な壁(バリア)」を作ってあげることで、化学反応をシャットアウトします。
失敗しないコーティングの手順
最強の対策は、インクの上にレジンに溶けない透明な膜を作ってしまうことです。私が最も信頼を寄せているのが、画材用の「スプレー式バーニッシュ(画面保護用ワニス)」です。特にホルベインの『UVグロスバーニッシュ』などは、アルコールインクアート界隈でも「神アイテム」と崇められるほどの効果があります。
ただし、ただ吹きかければ良いわけではありません。コツは「砂吹き(ミスト塗装)」です。
【完全攻略】砂吹きの3ステップ

- 準備: スプレー缶をよく振り、対象物の外で一度空吹きをして粒子を安定させます。
- 距離と量: 対象物から20〜30cm離し、絶対に「濡れた状態」にならないよう、ふわっと霧を乗せる感覚で一瞬だけ吹き付けます。
- 重ね塗り: 15分ほど乾かしたら、再び薄く吹き付けます。これを3回ほど繰り返して、薄い層を積み重ねて強固な膜を作ります。
重要: 一気に厚塗りして液ダレするほどかけると、スプレーの溶剤そのものでインクがにじんでしまいます。「薄く、数回に分けて」が鉄則です!
防水スプレーによる加工のコツ
「画材用はちょっと高いし、近くに売っていない…」という場合は、ホームセンターや100均にある一般的な防水スプレーでも代用は可能です。ただし、防水スプレーは「水を弾く力」が強すぎるため、ちょっとしたコツがいります。
フッ素系やシリコーン系の強力な防水スプレーをかけた直後にレジンを塗ると、表面張力の作用でレジン液が水玉のように弾かれてしまい、綺麗に広がらない「ハジキ現象(crawling)」が起きることがあります。
これを防ぐには、以下の工夫が必要です。
- 防水スプレーをかけた後、完全に乾燥させる。
- レジンを塗る前に、極めて細かいサンドペーパーで表面を軽くなでて足付けをする(※印刷面を傷つけないよう注意)。
- あるいは、防水スプレーの使用量を極限まで減らし「薄く」かける。
コスパは良いですが、レジンを弾きすぎない絶妙な加減が必要なため、中級者向けのテクニックと言えるかもしれません。
マニキュアやトップコートの代用
ネットでよく見かける「マニキュアのトップコートを塗ればいい」という情報、実は少し危険なんです。マニキュアのハケでインクジェット印刷面を直接こすると、ハケの摩擦とマニキュアに含まれる強い溶剤で、一瞬でインクが溶け出し、画像を引きずって汚れてしまいます。
もし液体のニスやデコパージュ液、マニキュアを使うなら、以下の方法で「摩擦」を避けてください。
- スポンジ塗り: 筆ではなく、化粧用スポンジなどに液を含ませ、ポンポンと垂直に優しく叩くように乗せる。
- スプレー併用: 最初にスプレーで薄く膜を作ってインクを固定してから、その上に液体ニスを塗る。
直接筆で塗り広げるのは、滲みリスクが非常に高いので避けましょう。
気泡や剥がれへの対処方法

シールを封入したとき、端っこから空気が入って銀色に光ってしまうこと(シルバリング現象)がありますよね。また、硬化後にシールがペラっと剥がれてくることも。
これを防ぐためのプロ技をご紹介します。
1. 徹底的な圧着
シールを貼る時は、指だけでなく、調色スティックの平らな面や綿棒を使って、中心から外側へ空気を追い出すようにしっかり擦って圧着します。
2. エッジの封印
レジンを塗る際、シールの真上だけでなく、シールの端(エッジ)を数ミリはみ出して覆うように塗ります。これにより、断面からのレジンの浸透を防ぎ、剥がれ防止のアンカー効果も期待できます。
3. デカール軟化剤の使用
曲面に貼る場合や、シルバリングがひどい場合は、プラモデル用の「デカール軟化剤」や「デカピタ」といった糊付きの定着剤を使うと、シールが驚くほど馴染みます。
硬化が速いレジン液の選び方
実はレジン液選びも重要です。極論を言えば、インクがレジンに溶け出す前に、ガチガチに固めてしまえば勝ちですよね。
そのためには、「硬化速度が速い」レジン液を選ぶのがおすすめです。例えばパジコの「星の雫」などのハードタイプは、適切なUVライトを当てると数秒〜数十秒で硬化が始まります。液体の状態である時間が短ければ短いほど、紙の繊維に浸透したりインクを溶かしたりするリスクは物理的に減ります。
逆に、100均などの一部のレジン液は硬化に時間がかかるものもあり、ライトを当てている最中にじわじわとにじんでくることがあります。また、使用するライトも、レジンの波長に合ったハイパワーなものを使うことで、一気に硬化させて「にじむ隙を与えない」ことができます。
(参考:パジコ公式サイト)
レジンでシールがにじむ現象の解決

今回は、多くのレジン作家さんを悩ませる「シールや写真がにじんでしまう問題」について、その科学的な原因と具体的な対策を深掘りしました。
- 原因: レジン液が紙に浸透し、インクを再溶解させるから。
- 用紙: 「合成紙(フィルムベース)」の超耐水ラベルが最強の選択肢。
- 対策: 普通紙を使うなら、スプレーでの「砂吹き」多層コーティングが必須。
- 工程: 印刷後は最低1日乾燥させ、速乾性のレジンで素早く固める。
「レジン シール にじむ」という悩みは、単なる失敗ではなく、素材の性質を知ることで必ず克服できる課題です。ちょっとした材料の選び方と、「乾燥」「コーティング」というひと手間で、仕上がりのクオリティは劇的に変わります。
失敗してしまった作品も、原因がわかれば次は必ず成功しますよ!ぜひ、今回ご紹介した方法を試して、お気に入りの写真やイラストで、透き通るような美しいオリジナルレジン作品を作ってみてくださいね。

※本記事の内容は筆者の個人的な経験と調査に基づくものです。使用するプリンターやインク、レジン液の種類によって結果は異なります。製品の使用に関しては、各メーカーの公式サイトや注意事項を必ずご確認ください。
コピー用紙や写真のコーティングに関しては、>>レジン液の前にコピー用紙にコーティング!滲ませないコツ!や>>レジンと写真がにじまない方法!セリアや100均でできる対策の記事に詳しく書いてあります。
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