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こんにちは。気まぐれレジン便り、運営者の「TOMO」です。
ハンドメイドアクセサリーやプラモデル制作に没頭していると、必ずぶつかる壁が「パーツの接合」ですよね。特にレジン同士をくっつける作業は、一見するとただ接着剤を塗ればいいだけの単純作業に見えますが、実は材料科学的な知識が求められる奥深い世界なんです。
せっかく気泡ひとつない完璧な透明パーツができたのに、いざ合体させようとしたら接着面が白く濁ってしまったり、ちょっとした衝撃でポロリと取れてしまったりして、悔しい思いをした経験はありませんか?
また、透明度を極限まで維持したまま、まるで最初から一つの塊だったかのように仕上げるには、一体どんな接着剤を選べば正解なのか、迷ってしまうことも多いでしょう。「最強の強度」という言葉に惹かれてアロンアルファなどの瞬間接着剤を使ったら、周りが真っ白になって大失敗した、なんて悲劇もよく耳にします。
100均の道具でもプロ並みの仕上がりは可能なのか、それとも専用の高価な資材が必要なのか、そもそもなぜレジンはあんなにもくっつきにくいのか。今回はそんな数々の疑問や不安を根こそぎ解消するために、私が長年の失敗から学び実践している「絶対に失敗しない接着テクニック」や、透明で美しい仕上がりにするための具体的なメソッドについて、包み隠さず詳しくお話ししていきたいと思います。
- レジンの透明度を損なわず強度も確保できる最適な接着剤の選び方
- 瞬間接着剤で起こりがちな「白化現象」を防ぐための具体的な対策
- 接着強度を劇的に高めるための表面処理や脱脂の正しい手順
- プロ並みの仕上がりを実現する気泡除去や研磨、コーティングのコツ
それでは、まずは作品の運命の8割を決定づけると言っても過言ではない、運命の「接着剤選び」からじっくりと見ていきましょう。
失敗しないレジン同士をくっつける接着剤の選び方
レジン作品を作っていると、最後に待っているのが緊張の「組み立て」工程ですよね。ここで適当に手元にある接着剤を選んでしまうと、数日かけて磨き上げた努力が一瞬で水の泡になってしまうこともあります。実は、硬化したレジンという素材は表面エネルギーが低く、つるつるとしていて化学的にも安定しているため、専門的な視点で見ると「難接着材料(くっつきにくい素材)」に近い性質を持っているんです。
ここでは、私が実際に数え切れないほどの接着剤を試し、数々の失敗を経て「これなら間違いない!」と確信した接着剤の種類と、それぞれの特性について深掘りしていきますね。
強度最強の2液性エポキシ接着剤がおすすめ

結論から言ってしまうと、もしあなたが「絶対に取れない強度が欲しい」、そして「長期間飾っても劣化しない耐久性が欲しい」と願うなら、2液性エポキシ接着剤が間違いなく最強の選択肢かなと思います。
これはチューブに入った「主剤(エポキシ樹脂)」と「硬化剤(ポリアミン等)」という2つの液を、使用する直前に同量出して混ぜ合わせることで、化学反応(架橋反応)を起こして固まるタイプの接着剤です。一般的な溶剤系の接着剤(水分やシンナーが蒸発して固まるタイプ)とは根本的に仕組みが異なり、反応によってガッチリとした網目状の構造を作るため、圧倒的な強度を誇ります。
エポキシ接着剤のメリット
- 肉痩せ(収縮)しない: 溶剤を含まない「無溶剤型」なので、固まる時に体積がほとんど縮みません。そのため、パーツ同士の間に多少の隙間や凹凸があっても、接着剤自体がパテのように隙間を埋める充填剤(じゅうてんざい)の役割を果たしてくれます。
- 強度が抜群: 化学反応でプラスチックのようにカチカチに硬化するため、キーホルダーの金具部分や可動フィギュアの関節など、物理的な負荷がかかる部分にも安心して使用できます。
- 耐水・耐薬品性: 一度硬化すれば水や薬品にも強く、アクセサリーとして日常使いしても剥がれる心配が少ないです。
実際に、多くのプロモデラーや作家さんが愛用していることからも、その信頼性は折り紙付きです。2つの液を混ぜる手間は少しありますが、それを補って余りある安心感が得られると感じています。(出典:セメダイン株式会社『エポキシ系接着剤シリーズ』)
透明で白くならない仕上がりを目指すには
「強度はもちろん大事だけど、透明なレジンアクセサリーだから見た目の美しさが最優先!」という場合、一番気になるのが接着面の「濁り」や「変色(黄変)」ですよね。一昔前のエポキシ接着剤は、主剤や硬化剤自体が黄色味を帯びているものが多く、クリアパーツに使うとそこだけ色がくすんで見えることがありました。
しかし、最近は技術の進歩により「高透明」や「難黄変」を謳う素晴らしい製品がたくさん登場しています。
例えば、セメダインの「エクセルエポ」や日新レジンの製品などは、硬化後の透明度が驚くほど高く、まるで高品質なガラスや光学レンズのように光を透過します。これらを使用すれば、クリアパーツ同士を接着しても、接着剤の層が光の屈折を妨げないため、境目がほとんど目立たなくなります。
硬化時間は「長め」がおすすめ?
エポキシ接着剤には、混ぜてから固まり始めるまでの時間によって「5分硬化型」や「30分型」、「60分(以上)硬化型」などがあります。「早いほうが作業がサクサク進んで便利!」と思いがちですが、透明度や最終的な強度を重視するなら、実は硬化時間が長いタイプ(60分〜90分など)が断然おすすめです。
なぜなら、硬化時間が長いほど、混ぜた時に巻き込んでしまった気泡が時間をかけて自然に抜けていく(脱泡される)からです。また、樹脂が液体の状態である時間が長いため、目に見えないような微細な隙間にもじわじわと馴染んでいく(濡れ広がる)余裕ができ、結果として「投錨効果」が高まり、美しく強力に仕上がるのです。
瞬間接着剤で起きる白化トラブルの対策

コンビニやスーパーでも手軽に買える「アロンアルファ」などのシアノアクリレート系瞬間接着剤。「とりあえずこれで!」と使いがちですが、レジン工作においては「白化現象(はっかげんしょう / ブルーミング)」という、非常に厄介なトラブルの元凶になることが多いので注意が必要です。
これは、接着剤から揮発したモノマー成分が、空気中の水分と反応して空中で重合し、白い微細な粉末となって接着箇所の周辺に降り積もる現象です。せっかく磨き上げた透明な宝石パーツが、指紋の跡に沿って白く粉を吹いてしまったら…そのショックは計り知れませんよね。
もしどうしても瞬間接着剤を使う場合の対策:
- 風を当てる: 揮発した成分が滞留しないよう、扇風機などで常に風を当てながら作業し、成分を吹き飛ばす。
- グレードを選ぶ: 「低白化」や「無臭」と記載された、白くなりにくいタイプの瞬間接着剤を選ぶ。
- 量を守る: はみ出しは白化の最大要因です。必要最小限の量を点付けする。
個人的な意見としては、透明度が命の作品においてはリスクが高すぎるので、瞬間接着剤は「完成後は見えなくなる内部構造の補強」や「塗装前の仮止め」に限定して使うのが賢明かなと思います。
UVレジンで接着するメリットと注意点

「レジンパーツ同士なんだから、普段使っているUVレジン液を接着剤代わりにすればいいんじゃない?」というアイデア、もちろん大正解です!これを専門的には「共重合」的なアプローチと呼んだりしますが、最大のメリットは母材と接着剤の屈折率が同じなので、境目が完全に消えることです。
同じ素材同士が一体化するので、光の反射や屈折に違和感が生まれず、最も美しい仕上がりになります。しかし、これには「光」に関する大きな落とし穴があります。
ここに注意!UVレジンの弱点
UVレジンは「紫外線が当たらないと絶対に固まらない」という性質を持っています。そのため、不透明なパーツ同士の接着や、光が届きにくい奥まった複雑な場所には絶対に使えません。表面だけ固まって中は液体のまま…という状態になり、後から未硬化レジンが染み出してくるトラブルになりかねません。
また、接着剤として粘度調整がされていないため、垂直面に塗るとダラダラと垂れてしまったり、厚みのある隙間を埋めるのには向かない場合もあります。
基本的には、透明なパーツ同士をくっつける時や、表面のコーティングを兼ねて盛り上げるような接着には最適ですね。
なぜレジンがつかないのか原因を知る

「最強と言われるエポキシ接着剤を使ったのに、なぜかポロリと取れてしまう…」「指で押しただけで剥がれてしまった…」 そんな悲しい経験をした時は、接着剤の性能を疑う前に、パーツの状態に原因があるかもしれません。
主な原因は以下の2つに集約されます。
- 離型剤の残留: シリコン型からレジンを外す際、型に塗った油分(離型剤)や、シリコン自体から染み出したオイル成分がパーツ表面に残っていませんか?これが界面にあると、どんなに強力な接着剤を使っても、油の膜の上に乗っているだけなので簡単に剥がれてしまいます。
- 表面が平滑すぎる: 鏡のようにツルツルの表面には、接着剤が物理的に食い込むための「足がかり」がありません。引っかかる場所がなければ、滑って落ちてしまうのは当然ですよね。
これらの「つかない原因」を根本から解消するための具体的な作業工程について、次のセクションでプロの技を交えながら詳しく解説していきますね。
ここからは、実際に私が作業台に向かう時の手順をイメージしながら、プロ並みの強度と美しさを出すためのテクニックをステップバイステップでご紹介します。
レジン愛好家が教えるレジン同士をくっつける作業工程
道具が揃ったら、いよいよ実践です。ただチューブから出して塗って貼るだけではなく、ちょっとした「ひと手間」を加えるだけで、仕上がりのクオリティと耐久性が劇的に変わりますよ。面倒くさがらずにやる価値は十分にあります!
強度を出すための足付けと表面処理

まず最初に行うべきは、パーツの徹底的な洗浄と「足付け(あしつけ)」と呼ばれる物理的な処理です。
先ほど触れた「離型剤」を完全に落とすために、専用のクリーナー(例えばガイアノーツの「T-03 レジンウォッシュ」など)に10分ほど漬け込むか、家庭用の中性洗剤と歯ブラシを使って、親の敵のようにしっかりと油分を洗い流しましょう。キュキュッと音がするくらいまで洗うのが目安です。この工程をサボると、後で泣きを見ることになります。
次に、接着する面をサンドペーパー(紙やすり)で少し荒らします。これが「足付け」です。ツルツルの壁よりも、ザラザラの壁のほうが塗料や接着剤がよく食いつきますよね。あれと同じ原理(アンカー効果/投錨効果)を利用して、物理的な結合力を高めます。
おすすめの番手は「#400」の法則
私の経験と検証の結果、足付けに使うペーパーの粗さは400番くらいがベストです。
- #80〜#100(粗すぎる): 傷が深すぎて接着剤の層を透かして傷が見えてしまったり、パーツの噛み合わせが悪くなるリスクがあります。
- #1000以上(細かすぎる): 表面が滑らかになりすぎて、接着剤が食い込むための「爪」としての役割が弱くなります。
400番は、接着剤が浸透するのに十分な深さの「谷」を形成しつつ、表面の平滑性を損ないすぎない、まさにスイートスポットなんですね。
接着面の気泡を消すテクニック

透明レジンの最大の敵、それは「気泡(ボイド)」です。2液性エポキシを混ぜる時や、パーツに塗布する時にどうしても空気を巻き込んでしまいがちですが、これを放置したまま硬化させると、完成後にキラキラと光る気泡が目立ってしまい、見栄えが悪くなります。
私がよくやる「気泡撲滅」の対策は以下の通りです。
- 温めて粘度を下げる: 混ぜ合わせた接着剤にエンボスヒーターやドライヤーで温風を当てると、熱によって一時的にサラサラになります。すると、中に閉じ込められていた気泡がプクプクと表面に浮き上がってきて、自然に消えていきます。
- 物理的に潰す: 浮いてこないしつこい気泡は、つまようじの先でつついて物理的に破壊します。
- 裏技(アルコール): これはちょっと工業的なテクニックですが、アルコールスプレーなどを霧吹きのように極微量だけ表面にフワッとかけると、表面張力が下がって一瞬で泡が消えることがあります。(※水分が混入すると硬化不良の原因になることもあるので、本当に霧のような微量で!)
また、主剤と硬化剤を混合するときも、空気を巻き込まないように「泡立てる」のではなく、ヘラを押し付けて「すり潰すように」静かに混ぜるのがコツですよ。
合わせ目消しでパーツを一体化する方法
フィギュアなどの不透明なレジンキットの場合、パーツ同士を接着したライン(合わせ目)を完全に消して、最初から一つのパーツだったかのように見せたいですよね。いわゆる「シームレス化」です。
この場合は、接着剤が完全に硬化した後に、合わせ目のライン上からサーフェイサー(液状パテ)や、瞬間接着パテを少し盛り上がるように塗布します。そして乾燥後にサンドペーパーで削って、段差をなくしていきます。
「接着剤でくっつける」のではなく「樹脂で溶接して一体化させる」ようなイメージで作業するとうまくいきます。
経年変化の罠
ただし、レジン本体と接着剤(パテ)は、温度変化による膨張率や吸湿率が異なります。そのため、完成直後は綺麗でも、数ヶ月経つと「ヒケ」てきて、うっすらと合わせ目の線が浮き出てくることがあります。これはもう「素材の味」「大地に生きる摂理」として受け入れるか、完全に塗装してしまうのが精神衛生上良いかもしれませんね。
研磨とコーティングで透明度を復活させる

足付けや合わせ目消しのためにヤスリをかけると、当然ながらその部分は白く曇ってすりガラス状になってしまいます。「えっ、これ本当に透明に戻るの?」と不安になる瞬間ですが、安心してください。ここからが腕の見せ所です。
ここからは「研磨(ポリッシング)」の出番です。以下の手順で少しずつ番手を上げて磨いていくことで、魔法のように透明度が戻ってきます。
| 段階 | 使用する道具 | 目的と作用 |
|---|---|---|
| 粗研磨 | #400 〜 #800 | はみ出した余分な接着剤を削り取り、パーツ間の段差をなくして平面を出します。ここではまだ白くてOK。 |
| 中間研磨 | #1000 〜 #2000 | 粗研磨でついた深い傷を、より細かい傷に置き換えていきます。耐水ペーパーで水研ぎをするのが一般的です。 |
| 仕上げ | コンパウンド(研磨剤) | 肉眼では見えないレベルまで傷を微細化し、鏡のような光沢と透明な輝きを復活させます。 |

もし「そこまで磨くのは大変すぎる!」という場合は、400番〜600番くらいまで磨いて形を整えた状態で、上からUVレジン液やクリアー塗料を薄く塗って硬化させるという時短テクニックもあります。樹脂が微細な傷に入り込んで埋めてくれるため、濡れたような透明感が一瞬で復活しますよ。コーティング効果で全体の強度も増すので、一石二鳥のおすすめテクニックです。
綺麗にレジン同士をくっつける方法のまとめ

今回は「レジン同士をくっつける」というテーマで、接着剤の科学的な選び方から、プロ顔負けの仕上げ工程までをじっくりとご紹介しました。ただ「くっつけばいい」というだけでなく、長く愛用できる強度と、うっとりするような美しさを両立させるには、やはりそれなりの準備と知識が必要ですね。
最後に、今回の重要ポイントをもう一度振り返ってみましょう。
- 接着剤選び: 強度と透明性を求めるなら「2液性エポキシ(高透明タイプ)」が鉄板。瞬間接着剤は白化のリスクが高いので要注意。
- 下準備が命: 離型剤はしっかり洗浄し、400番のペーパーで「足付け」をして、接着剤が食い込む土台を作る。
- 気泡対策: 温めたり潰したりして、硬化前に徹底的に排除する。ここでの粘りが仕上がりを左右する。
- 仕上げ: 研磨で透明度を戻すか、レジンコーティングで傷を埋めて美しく仕上げる。
これらの工程を一つひとつ丁寧に行えば、継ぎ目がどこにあるのか分からないくらい、美しく一体化した作品に仕上がるはずです。最初は手間に感じるかもしれませんが、慣れてくれば自然と手が動くようになりますよ。失敗を恐れずに、ぜひワンランク上の接着テクニックにチャレンジしてみてくださいね!
※本記事で紹介した接着剤や溶剤を使用する際は、必ず部屋の換気を良くし、手袋やマスクを着用するなど、各製品の注意事項を守って安全に作業してください。
無駄な買い物はしたくない人へ。初心者が最低限揃えるべきレジン道具まとめ!



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