リアルなレジン氷の作り方。100均モールド活用術

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夏のアクセサリーの定番である「氷」。レジン 氷 作り方と検索したあなたは、本物そっくりで溶けない氷のパーツを作りたいと思っているはずです。しかし、いざ挑戦しようとすると、気泡がうまく抜けなかったり、理想のモールドが見つからなかったり、おもちゃっぽくなってしまったりと、悩んでいませんか?

この記事では、100均で手に入る型を使った手軽な方法から、ティッシュを使ったリアルな表現、かち割り氷の作成、溶けかけの質感を出すための研磨に代わるテクニックまで、失敗しないためのコツを解説します。色付けの方法や、簡単なアクセサリー 作り方も網羅しています。基本から応用まで、あなたの「溶けない氷」作りを徹底的にサポートします。

この記事のポイント!
  • 100均モールドを使った手軽な氷の作り方
  • 気泡を活かしたリアルな氷の表現方法
  • 「溶けかけ」や「かち割り」の上級テクニック
  • 穴あけ不要のアクセサリー加工術

リアルなレジン氷の作り方:基本編

  • 氷作りのモールドはどれがいい?
  • 100均で揃うおすすめモールド
  • 透明な氷は気泡を制する
  • リアルな氷は気泡で表現

氷作りのモールドはどれがいい?

氷作りのモールドはどれがいい? イメージ

リアルな氷を作るための最初のステップは、モールド(型)選びです。どのような氷を作りたいかによって、選択肢は大きく変わってきます。

最も一般的なのは市販のシリコンモールドですが、安価なプラスチック製モールド(おゆまる等で自作するタイプ)や、粘土で原型から自作する方法もあります。手軽にキューブ型を作りたい場合は市販のシリコンモールドが便利ですし、特定の形にこだわりたい場合はモールドを自作する方法が適しています。

ここでは、レジン氷作りに適したモールドの種類と、それぞれの特徴を比較してみましょう。

モールドの種類と特徴比較

どのモールドを選ぶかによって、仕上がりの透明度や作業効率が変わってきます。

モールドの種類特徴メリットデメリット
シリコンモールド柔らかいシリコン製。市販品が豊富。・柔らかく取り出しやすい
・透明度が高い仕上がり
・繰り返し使用できる耐久性
・比較的高価な場合がある
・ホコリが付着しやすい
プラスチックモールド硬いプラスチック製。(例:お弁当用タレビンなど)・安価で手に入りやすい
・硬いため変形しにくい
・取り出しにくい(ねじる必要あり)
・表面が曇りやすい
・繰り返し使用で劣化しやすい
自作(油粘土)原型を油粘土に押し付けて型取り。・好きな形を自由に作れる
・コストが安い
・離型剤が必須
・内側が滑らかになりにくい
・透明度が出にくい

アクセサリーとして高いクオリティを目指す場合、最もおすすめなのは「シリコンモールド」です。特に鏡面仕上げ(内側がツルツル)のモールドを選ぶと、硬化しただけでツヤツヤの氷が完成します。

100均で揃うおすすめモールド

100均で揃うおすすめモールド イメージ

高品質なシリコンモールドは魅力的ですが、最初はコストを抑えたいものです。レジンで氷を作る際、最も手軽でコストパフォーマンスが高いのは、100均(セリアやダイソー、キャンドゥなど)で販売されているシリコンモールドです。

探すべき場所は、主に製菓コーナー」「お弁当グッズコーナーです。特に、お弁当用の小さいゼリー型や、製菓用の小さい四角が作れる「製氷皿」タイプのシリコンソフトモールドは、キューブアイスを作るのに最適です。これらは本来、食品用として作られているため、レジンクラフト専用品よりも安価で手に入りやすい利点があります。

新品モールドの注意点

新品のシリコンモールドは、製造時のホコリやシリコンの粉、静電気による微細なゴミが付着していることがあります。レジンを流し込む前に、必ず中性洗剤で優しく洗い、指紋をつけないように注意しながら、水分が残らないよう完全に乾燥させてください。

水分が少しでも残っていると、レジンの硬化不良(ベタつき)の致命的な原因になるため、特に注意深く作業する必要があります。

もし希望の形のモールドが無い場合は、油粘土と原型(市販の氷パーツや、理想の形に削った樹脂粘土など)を使って自作することも可能です。この方法を試す際は、原型に必ず「離型剤」を塗ることを忘れないでください。離型剤を塗らないと原型が粘土から抜けなくなります。

透明な氷は気泡を制する

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クリスタルクリアな透明の氷を作りたい場合、最大の敵となるのが「気泡」です。レジン液を混ぜる際やモールドに注ぐ際に、どうしても気泡は入ってしまいます。しかし、これを除去するいくつかのテクニックを知っておくことが重要です。

エンボスヒーターを使う方法

最も確実で早い方法は、エンボスヒーターでレジン液を温めることです。レジン液は温度が上がると粘度が一時的に下がり(サラサラになり)、内部の細かい気泡が表面に浮き上がって消えていきます。

コツは、モールドから10cm~15cmほど離した距離から、一箇所に当てすぎないように左右に振りながら温風を当てることです。近すぎると風圧で逆に気泡ができたり、レジン液がモールドから飛び散ったりする可能性があるためです。一般的なドライヤーは風力が強すぎるため、代用はできません。

レジン作業の基本:換気と保護

レジン液を扱う際は、エンボスヒーターの使用有無に関わらず、必ず窓を開けるか換気扇を回して十分な換気を行ってください。また、皮膚にレジン液が直接触れるとアレルギー(レジンアレルギー)を発症する可能性があるため、必ず手袋(ニトリルゴム製推奨)を着用しましょう。 (参考:株式会社パジコ「樹脂製品を安全にお使いいただくために」

道具を使わない方法

ヒーターが無い場合や、より慎重に気泡を抜きたい場合は、物理的な方法が有効です。まず、着色剤などを混ぜた後、モールドに流し込む前に5分から10分ほど放置するだけでも、自然と気泡が抜けるか表面に浮かんできます。

浮かんできた大きな気泡は、つまようじや竹串の先で丁寧に潰しましょう。また、そもそも気泡を入れないよう、混ぜ棒を容器の底につけたまま、持ち上げずに左右にゆっくりと動かす「混ぜ方」を徹底することも大切です。

リアルな氷は気泡で表現

リアルな氷は気泡で表現 イメージ

前述の通り、透明な氷を作るには気泡は邪魔な存在です。しかし、本物そっくりのリアルな氷を作るには、むしろ気泡が味方になります。

不思議ですよね。本物の氷は、水が外側からゆっくり凍る過程で、水に溶け込んでいた空気やミネラルなどの不純物が中心に追いやられ、結果として中央部が白く濁ります。これをレジンで再現するテクニックが、作品のリアルさを格段に引き上げてくれます。

ティッシュを使った封入テクニック

非常にリアルな「中心の濁り」を表現できるのが、ティッシュペーパーを使う方法です。これは、ティッシュの繊維が不純物の役割を果たし、意図的に含ませた気泡が空気の役割を果たすテクニックです。

  1. まず、モールドの4割程度まで、気泡をしっかり抜いた透明なレジン液を流します。(この層はまだ硬化させません)
  2. 次に、小さく(米粒程度)ちぎったティッシュにレジン液を少量染み込ませます。
  3. (2)を竹串などであえて激しくかき混ぜ、細かい気泡をたくさん含ませます。これが「濁りの核」となります。
  4. (3)のティッシュ塊を、(1)で注いだレジン液の中央にそっと沈めるように封入します。
  5. 最後に、上から透明なレジン液をモールドいっぱいまで静かに注ぎ、UVライトなどで硬化させます。

この方法では、ティッシュの繊維と意図的に入れた気泡が、水が凍る際にできる不透明な部分を非常にリアルに再現してくれます。ティッシュの量や気泡の含ませ方で濁り具合を調整できるため、好みの氷を追求できます。

レジン氷の作り方:応用テクニック

  • かち割り氷(クラッシュ)の作り方
  • 溶けかけ氷のリアルな表現
  • 溶けかけ氷の研磨は必要?
  • 氷の色付けとかき氷アレンジ
  • 簡単なアクセサリー作り方
  • まとめ:レジン氷の作り方

かち割り氷(クラッシュ)の作り方

かち割り氷(クラッシュ)の作り方 イメージ

不揃いな形が魅力の「かち割り氷(クラッシュアイス)」は、モールドを使わずに作ることができます。ドリンク系のアクセサリーや、水面レジンのデコレーションパーツとして非常に人気があり、汎用性の高いパーツです。

レジンの板を割る方法

作り方は非常にシンプルですが、少し力が必要です。まず、シリコンマットや、レジン液が剥がれやすいクリアファイル(PP素材のもの)の上に、レジン液を3mm~5mm程度の厚さになるように流し、しっかりと硬化させて「レジンの板」を作ります。

次に、硬化したレジンの板を、ニッパーやペンチなどで好みの大きさにランダムに割っていきます。硬くて割りにくい場合は、板を袋に入れてからハンマーなどで軽く叩く方法もありますが、破片が飛び散りやすいため注意が必要です。

破片の取り扱いに最大限の注意を

割った直後のレジンの破片は、角がガラスのように非常に鋭利になっている場合があります。素手で触ると怪我をする危険性が高いため、作業時は必ず厚手の手袋(作業用手袋など)を着用してください。

また、破片が目に入る事故を防ぐため、必ず保護メガネを着用してください。これはDIYや模型作りにおける基本的な安全対策です。(参考:KTC >>ニッパの正しい使い方※工具の安全な使い方に関する注意喚起が記載されています)

アクセサリーとして使用する際は、ヤスリで軽く角を削るか、後述する「溶けかけ」のテクニックで角を丸めると安全で、見た目も良くなります。

溶けかけ氷のリアルな表現

溶けかけ氷のリアルな表現 イメージ

キューブ型モールドから出したままの氷は、角(エッジ)がカチッとしすぎていて、どうしてもおもちゃっぽく見えがちです。そこで、角が取れて表面が濡れたような「溶けかけ」の表現を加えると、アクセサリーにした際に非常にリアルな質感が生まれます。

このテクニックは、研磨(ヤスリがけ)をするよりも簡単で、かつ「濡れたツヤ感」も同時に出せるため、非常におすすめの方法です。

溶けかけ表現の最大のコツ:1辺ずつのコーティング

最大のコツは、1辺ずつレジン液を塗っては硬化を繰り返すことです。時間はかかりますが、このひと手間で作品のクオリティが格段に上がります。

  1. モールドから取り出した氷パーツの、丸みを持たせたい「辺(エッジ)」に、クリアレジン液を調色スティックや筆などで少量ずつ塗ります。
  2. この時、塗りたい辺を「下向き」にして作業するのが最も重要です。上向きのままレジン液を乗せると、重力で液が垂れてしまい、エッジではなく面に広がってしまいます。
  3. 下向きにした辺にレジン液を塗り、液が自然な丸みを帯びたところでUVライトを当てて硬化させます。
  4. 1辺硬化したら、次の辺を下向きにして、同様に塗っては硬化…と地道に繰り返します。
  5. 全ての辺が終わったら、仕上げに作品全体をくるくる回しながらライトで最終硬化させ、塗りムラや指紋(もし付いていれば)をなくします。

溶けかけ氷の研磨は必要?

いめ溶けかけ氷の研磨は必要? イメージ

氷の角を丸めるために「研磨(ヤスリがけ)」が必要だと考える方もいるかもしれません。もちろん、形を整えるために研磨するアプローチもあります。

しかし、前述の「溶けかけ氷の表現」テクニックを使えば、基本的に研磨は不要です。ヤスリがけで角を落とす作業は時間がかかりますし、削った面は必ず白く曇ってしまいます。その曇りを取るためには、結局コンパウンドで磨き上げるか、レジン液で再度コーティングする必要があり、二度手間になりがちです。

一方、レジン液で辺をコーティングする方法であれば、角を丸めると同時に「濡れたようなツヤ(透明感)」も出せるため、非常に効率的で一石二鳥というわけです。

もちろん、例外もあります。例えば「かち割り氷」の鋭利すぎる角を落として安全性を確保する場合など、限定的にヤスリで軽く削ることは有効です。その場合も、削って白く曇った部分は、再度レジン液を薄く塗ってコーティングすることで透明感が戻ります。

氷の色付けとかき氷アレンジ

氷の色付けとかき氷アレンジ イメージ

透明な氷に慣れたら、色付けにも挑戦してみましょう。作り方は簡単で、モールドに流し込む前のレジン液に、レジン用の着色剤(染料や顔料)を少量ずつ混ぜるだけです。着色剤は、爪楊枝の先にごく少量つけて混ぜるなど、入れすぎないように注意するのがコツです。

カラフルなアレンジ例

着色剤には、透明感を保ったまま色が付く「液体染料(リキッドタイプ)」と、不透明に仕上がる「顔料(パウダータイプやペーストタイプ)」があります。氷の表現には、透明感の出やすい液体染料がおすすめです。

例えば、黄色に着色すれば「レモン氷」、赤なら「イチゴ氷」が作れます。フルーツ棒(スライスされた樹脂パーツ)やドライフルーツ、ビーズなどを一緒に封入すると、よりカラフルで可愛いフルーツ氷に仕上がります。

また、かち割り氷に着色剤で色を付ければ、ドリンクのデコレーションパーツや、夏祭りの「かき氷」の表現にも応用でき、作品の幅が大きく広がります。かき氷シロップのように、上からグラデーションになるように着色レジンをかけるのも面白い表現方法です。

簡単なアクセサリー作り方

簡単なアクセサリー作り方 イメージ

作った氷パーツをアクセサリー(ピアス、イヤリング、ネックレス、チャームなど)にする際、最も簡単なのは硬化前に金具を差し込む方法です。通常は硬化後にピンバイス(小さいドリル)で穴を開けますが、この方法なら穴あけ作業を省略できます。

穴あけ不要の金具取り付け手順

モールドにレジン液を注いだら、完全に硬化させる前にヒートン(9ピンやTピンでも可)をパーツの角にそっと斜めに差し込みます。

このとき、金具の輪の部分をモールドの縁に立てかけるようにして位置を固定し、そのままUVライトで硬化させます。レジン液が硬化する力で、金具がしっかりと固定されます。金具の足(差し込む部分)が長すぎる場合は、あらかじめニッパーで適切な長さにカットしておきましょう。

キューブを複数重ねて接着する場合も、接着剤ではなくレジン液を使います。キューブ同士の接着面にレジン液を薄くまんべんなく塗り、ズレないように押さえながらUVライトで硬化させましょう。

接着用のレジン液が多すぎると、硬化時にパーツの間からはみ出してヨレてしまい、汚くなる原因になります。ごく少量を薄く塗るのがキレイに仕上げる最大のコツです。もしはみ出した場合は、硬化前にエタノールを含ませた綿棒などで拭き取ってください。

まとめ:レジン氷の作り方

まとめ:レジン氷の作り方 イメージ

リアルなレジン氷の作り方について、基本から応用まで、より詳細なコツを交えて解説しました。最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。これらのテクニックを活用し、あなただけのオリジナル「溶けない氷」アクセサリー作りを楽しんでください。

チェックリスト
  • リアルな氷作りは目的に合ったモールド選びから始まる
  • 手軽に始めるなら100均のシリコン製氷皿(製菓用・弁当用)が最適
  • 新品モールドは使用前に中性洗剤で洗浄・完全乾燥を徹底する
  • 透明な氷は気泡の除去が鍵であり、低粘度レジン液が有利
  • 気泡除去にはエンボスヒーターが最も確実で速い
  • ヒーターが無い場合は混ぜた後5分から10分放置し、浮いた気泡を潰す
  • 混ぜ棒は容器の底につけてゆっくりと動かし、気泡の混入を防ぐ
  • リアルな氷はあえて気泡と中心の濁りを作る
  • ティッシュをレジンに浸して封入すると中心が白く濁る
  • かち割り氷はレジンの板をニッパーで割って作るが安全に十分注意する
  • 作業時は保護メガネと手袋を必ず着用する
  • 溶けかけの表現は研磨よりレジンコーティングが効率的
  • 溶けかけは塗る辺を下向きにして1辺ずつ硬化するのが最大のコツ
  • 色付けは液体染料(透明感)と顔料(不透明)を使い分ける
  • アクセサリー金具は硬化前に差し込むと穴あけ不要で簡単
  • パーツ同士の接着は少量のレジン液を薄く塗る

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