人気のレジン液、星の雫を使っているのに、なぜか作品がべたつく…と悩んでいませんか。この記事では、星の雫を使ったレジンがべたつく原因について、なぜそうなるのか、固まらない状態になる根本的な理由から探ります。ライトの照射問題や、意外と知られていない星の雫の硬化時間のポイントも解説します。
さらに、発生してしまったレジンのべたつきへの対処法として、未硬化レジンをきれいに拭く方法や、エタノールを使った効果的なケア、そして最終手段としてのコーティングでべたつきを消すテクニックまで、網羅的にご紹介します。この記事を読めば、あなたのレジン制作の悩みが解決するはずです。
- 星の雫がべたつく10の根本原因
- 発生したべたつきを解消する具体的な対処法
- 作品をべたつかせないための予防策とコツ
- べたつき解消に役立つアイテムの正しい使い方
星の雫レジンべたつきの根本原因とは?
- レジンがべたつくのはなぜ?硬化不良を解説
- レジンべたつきの原因はライトだけじゃない
- レジンがべたつき固まらない多様な要因
- 星の雫の推奨される硬化時間は?
- レジンべたつきとライトのW数・劣化
レジンがべたつくのはなぜ?硬化不良を解説

レジン作品の表面がべたつく最も大きな原因は、ずばり「硬化不良」です。硬化不良とは、UV-LEDライトの光がレジン液の内部まで十分に届かず、化学反応が完了していない状態を指します。表面だけが一見固まっているように見えても、内部がジェル状のままだと、時間が経つにつれて未硬化の成分が表面に滲み出し、べたつきとして現れるのです。
この現象は、特に厚みのある作品や、光を通しにくい濃い色の着色剤を使った場合に起こりやすくなります。硬化不良を正しく理解することが、べたつき問題を解決するための第一歩と言えるでしょう。
ポイント
レジンのべたつきは、内部のレジンが固まりきっていない「硬化不良」が主な原因です。光が内部まで届いているか意識することが重要になります。
レジンべたつきの原因はライトだけじゃない

硬化不良の原因として真っ先にライトの問題が考えられますが、実はそれ以外にも多くの要因が潜んでいます。例えば、レジン液と着色剤の混合比率が不適切だと、顔料が光の透過を妨げてしまい、硬化不良を引き起こすことがあります。着色剤は、パッケージの指示を守り、入れすぎないように注意が必要です。
また、作業環境の温度や湿度も硬化に影響を与えます。特に気温が低い冬場は化学反応が遅くなり、硬化しにくくなる傾向があります。理想的な作業温度は20〜25度とされているため、室温を調整することも、きれいな作品作りのためには大切です。このように、ライト以外の要因にも目を向けることで、原因を特定しやすくなります。
レジンがべたつき固まらない多様な要因

レジンがべたつき、うまく固まらない原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っているケースも少なくありません。ここで、考えられる主な原因をまとめて確認してみましょう。
原因カテゴリ | 具体的な内容と対策 |
---|---|
光の問題 | 照射時間不足、ライトのW数不足、ライトの劣化、作品との距離が遠い、照射角度が悪い。→時間を延長し、裏返すなど多角的に照射する。 |
材料の問題 | 着色剤の入れすぎ、レジン液自体の品質、モールドの素材(色が濃い、透明度が低い)。→着色剤は適量を守り、透明なモールドを選ぶ。 |
作業工程の問題 | 一度に流し込むレジン液が多すぎる、仮硬化が不十分。→厚みのある作品は数回に分けて硬化させる。 |
環境の問題 | 室温が低い、湿度が高い、硬化後の保管環境が悪い(加水分解)。→適切な温度(20〜25度)で作業し、高温多湿を避けて保管する。 |
これらの要因を一つずつチェックしていくことで、ご自身の制作環境や手順に潜む問題点を発見できるはずです。特に初心者の方は、一度に厚く盛りすぎているケースが非常に多いため、注意してみましょう。
一度に多くの原因を覚えるのは大変かもしれません。まずは「照射時間」と「着色剤の量」の2点から見直してみるのがおすすめです。
星の雫の推奨される硬化時間は?

人気レジン液「星の雫」は、硬化が速いのが大きな特徴です。公式サイトによると、UV-LEDライトでの硬化時間の目安は30秒〜90秒とされています。(参照:株式会社パジコ公式サイト)
ただし、これはあくまで目安の時間です。作品の厚み、着色剤の有無や色の濃さ、使用しているライトの性能によって、最適な硬化時間は大きく変動します。例えば、透明で薄い作品なら30秒で十分かもしれませんが、濃い色を付けた厚みのある作品の場合は、裏返してさらに90秒照射するなど、合計で3分以上の照射が必要になることもあります。
注意点
パッケージに記載の時間は最小限の目安と考えましょう。「少し長いかな?」と感じるくらい、じっくりと時間をかけて照射することが、硬化不良を防ぐ最も確実な方法です。
星の雫は硬化速度が速い分、表面だけが先に固まって内部が未硬化になりやすい特性も持っています。そのため、時間をかけて内部までしっかりと光を届ける意識が重要になります。
レジンべたつきとライトのW数・劣化

使用しているUV-LEDライトの性能も、レジンの硬化を左右する重要な要素です。ライトの出力はW(ワット)数で示され、この数値が高いほど硬化させる力が強くなります。一般的に、安定した硬化のためには36W以上のライトが推奨されることが多いです。
また、ライトは長期間使用することで、内部のLEDチップが劣化し、徐々に光量が落ちていきます。UVライトの寿命は一般的に半年ほどと言われることもあります。「最近、前よりも硬化に時間がかかるようになった」と感じる場合は、ライトの劣化が原因かもしれません。
ライトの種類による違い
ライトには主に「UVライト」と「UV-LEDライト」の2種類があり、それぞれ特性が異なります。星の雫は両方の波長に対応していますが、硬化速度や寿命に違いがあります。
種類 | 特徴 | 寿命の目安 |
---|---|---|
UVライト | 蛍光管タイプ。広範囲を照射できるが、硬化に時間がかかり、ライトの寿命が短い傾向がある。 | 約半年〜1年 |
UV-LEDライト | LEDチップタイプ。硬化速度が速く、寿命が長い。星の雫との相性も良い。 | 比較的長い(製品による) |
もしハンディタイプのようなW数の低いライトを使用している場合は、より時間をかけて丁寧に照射する必要があります。べたつきが頻繁に起こるようであれば、より性能の高い据え置き型のライトへの買い替えを検討するのも一つの手です。
100均のuvライトについての記事もあります。よければ覗いてみてください!
>>100均のレジンUVライトは使える?ダイソー・セリア比較
星の雫レジンべたつきの具体的な解消法
- すぐできるレジンべたつきの対処法
- 発生したレジンべたつきを消す方法
- レジンべたつきを正しく拭くコツ
- レジンべたつきはエタノールで拭き取れる
- レジンべたつきはコーティングで最終解決
- 星の雫レジンべたつきを理解し解決へ
すぐできるレジンべたつきの対処法

作品がべたついてしまっても、すぐに諦めて失敗だと判断する必要はありません。多くの場合、べたつきは初期段階の簡単な対処で解決できます。まずは、追加の道具や材料を必要としない、以下の2つの方法を試してみましょう。
方法1:UV-LEDライトで追加硬化する
べたつきの最も一般的な原因は、単純な硬化時間不足です。そのため、最初に試すべき最も簡単で基本的な対処法が「追加でのライト照射」になります。
まずは作品の裏側や側面、凹凸のある部分など、光が当たりにくい箇所を意識しながら、さらに2〜3分ほどライトを当ててみてください。一度の照射で改善しない場合でも、作品を冷ましながら数回に分けて照射を繰り返すことで、内部までしっかり硬化が進むことがあります。
追加照射のポイント
特にシリコンモールドから取り出した直後の作品は、モールドに接していた面(特に底面や側面)の硬化が不十分なことが多いです。作品を裏返したり、立てかけたりして、様々な角度から光が当たるように工夫することが非常に重要です。
方法2:太陽光(紫外線)を活用する
もしUV-LEDライトでの追加硬化でも改善が見られない場合や、ライトの性能に不安がある場合は、太陽光(紫外線)に当てる方法が非常に効果的です。太陽光は、市販のライトよりも幅広い波長の紫外線を強力に含んでいるため、作品の内部までじっくりと硬化を促進してくれます。
ホコリなどが付かないよう、窓辺などの屋内に置き、晴れた日であれば数時間〜半日、曇りの日でも丸1日程度、直射日光に当てて様子を見ましょう。多くの場合、これで見違えるほど表面がサラサラになります。
太陽光で硬化させる際の注意点
太陽光に含まれる強力な紫外線は、長時間当てすぎるとレジンを黄変させたり、劣化させたりする原因にもなります。特に透明度の高い作品や淡い色の作品は影響を受けやすいため、様子を見ながら時間を調整してください。
これらの方法は、いわばレジン作品の「応急処置」です。特別な薬品などを使わずに、べたつき問題の大部分は解決できる可能性がありますので、ぜひ焦らずに試してみてくださいね。
発生したレジンべたつきを消す方法

追加照射を試しても表面のべたつきが取れない場合、それは硬化しきらなかったレジン液が表面に滲み出ている状態です。この未硬化レジンは、物理的に「拭き取る」ことでべたつきを消すことができます。
拭き取りに使用できるアイテムはいくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。
- 無水エタノール
- レジンクリーナー
- アセトンフリーの除光液
これらの液体をキッチンペーパーや柔らかい布に染み込ませ、作品の表面を優しく拭き取ります。ただし、強くこすりすぎると作品の表面が曇ってしまったり、微細な傷が付いたりする原因になるため、力加減には注意が必要です。
豆知識
拭き取り作業を行うと、作品のツヤが失われることがあります。その場合は、後述するコーティング剤で仕上げることで、新品同様の輝きを取り戻すことが可能です。
レジンべたつきを正しく拭くコツ

未硬化レジンを拭き取る際には、いくつか注意点があります。正しい方法で行わないと、かえって作品を傷つけてしまう可能性があるため、以下のコツを参考にしてください。
まず、使用する布は、けば立ちにくいキッチンペーパーやキムワイプ、メガネ拭きなどがおすすめです。ティッシュペーパーは繊維が作品に付着しやすいため、避けた方が良いでしょう。
次に、拭き方ですが、ゴシゴシと強くこするのではなく、表面を優しく撫でるように一方向に拭き取るのがポイントです。円を描くように拭くと、拭き取った未硬化レジンを塗り広げてしまう可能性があります。一拭きごとに布のきれいな面を使うようにすると、より効果的です。
注意点
拭き取り作業の際は、必ず換気を十分に行いましょう。また、レジン液やエタノールが肌に直接触れないよう、手袋を着用することを推奨します。
レジンべたつきはエタノールで拭き取れる

拭き取りアイテムの中でも、特におすすめなのが「無水エタノール」です。ドラッグストアなどで比較的手軽に入手でき、未硬化のレジンをよく溶かしてくれます。消毒用エタノールでも代用は可能ですが、水分が含まれているため、無水エタノールに比べて効果が若干劣る場合があります。
使用方法は簡単で、無水エタノールをキッチンペーパーなどに少量染み込ませ、べたつく部分を優しく拭き取るだけです。揮発性が高いため、拭き取った後もすぐに乾燥し、サラサラとした手触りになります。
ちなみに、除光液も使用できますが、必ず「アセトンフリー」のものを選んでください。アセトン入りの除光液は、硬化したレジン自体を溶かしてしまう恐れがあるため、使用は絶対に避けましょう。
レジンべたつきはコーティングで最終解決

追加照射や拭き取りを試してもべたつきが解消しない場合や、より美しい仕上がりを求める場合の最終手段が「コーティング」です。べたつく表面の上からコーティング剤を薄く塗り、再度ライトで硬化させることで、未硬化の層を物理的に封じ込め、表面をツルツルに仕上げることができます。
この方法の最大のメリットは、べたつき解消と同時に、作品にツヤを与え、傷や黄変から保護する効果も得られる点です。星の雫を販売しているパジコ社からは、専用の「UV-LEDコーティングレジン 星の雫」も販売されており、これを使用すれば相性も抜群です。
コーティングの手順
- べたついた作品の表面のホコリなどを取り除く。
- コーティング剤を筆や楊枝で薄く均一に塗り広げる。
- 気泡が入らないように注意し、ライトで完全に硬化させる。
多少の手間はかかりますが、この一手間で見違えるほど美しい仕上がりになります。失敗してしまったと感じた作品も、コーティングによって蘇らせることが可能です。
レジン液べたつきについてはこちらの記事もおすすめです!
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星の雫レジンべたつきを理解し解決へ
この記事で解説した、星の雫レジンべたつきに関する要点を以下にまとめます。
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