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レジン作品に、手書きの文字やイラストを加えて世界に一つだけのオリジナリティを表現したい。そんな思いから、100均で手軽に揃うペンを探している方は多いでしょう。
しかし、実際にレジン液を上から塗ったら文字が滲んでしまったり、綺麗に発色しなかったりと、試行錯誤の末にうまくいかないことも少なくありません。
この記事では、多くの方が最初に直面するレジンに書けるペンで100均のものの選び方から、一歩進んだ着色テクニック、そして多くの方が疑問に思う「レジン着色剤の代わりになるものは?」という点まで、あらゆる角度から徹底的に解説します。
例えば、UVレジンにポスカで着色するための具体的な方法や、そもそもレジンに絵の具を混ぜるとどうなる?といった基本的な疑問にも丁寧にお答えします。さらに、レジンにアクリル絵の具は使えますか?という定番の質問に対して、レジンにアクリル絵の具で着色するとダマになる原因や、レジンにアクリル絵の具を使用したときに分離させないためのプロのコツも深掘りします。
レジンと水彩絵の具の相性、レジンに絵の具を使ったときに固まらないといった致命的な失敗を防ぐ方法、そしてプロのような美しいレジンに絵の具を使用したときに透明感を出す秘訣まで、あなたの「知りたい」がすべて詰まっています!
- 100均で買えるレジンに書けるペンの種類と特性
- ペン以外の100均アイテムを使った着色方法
- 絵の具をレジンに混ぜる際の失敗原因と具体的な対策
- 作品のクオリティを上げる美しい透明感を出すコツ
100均で探す「レジンに書けるペン」の選び方
- UVレジン ポスカ 着色のコツと注意点
- レジン 着色に使えるもの 100均アイテム一覧
- レジン着色剤の代わりになるものは?の疑問に回答
- レジンに絵の具を混ぜるとどうなる?基本を解説
- そもそもレジンにアクリル絵の具は使えますか?
UVレジンにポスカで着色するコツと注意点

結論から言うと、三菱鉛筆のサインペン「ポスカ」は、UVレジンへの文字書きや部分的な着色において、非常に優秀で比較的向いているペンです。多くの方が経験する「100均の油性ペンで書いたら、レジン液を垂らした瞬間にインクが溶けて滲んだ」という典型的な失敗を避けやすい、信頼性の高い選択肢と言えるでしょう。
その最大の理由は、ポスカが「顔料インク」を採用している点にあります。三菱鉛筆の公式サイトでも紹介されているように、ポスカのインクは色の元となる素材(顔料)が水に溶けず、粒子のまま素材の表面に固着するのが特徴です。これに対し、一般的な油性マーカーに多い「染料インク」は、色の分子がインクの溶剤に溶けているため、レジン液(有機溶剤)と接触するとインクが再び溶け出し、滲みの原因となります。顔料インクはレジン液に溶けにくいため、くっきりとした線を保ったままコーティングしやすいのです。
ただし、ポスカであっても「絶対に滲まない」と過信するのは禁物で、いくつかの重要なコツと注意点が存在します。これらを守ることで、失敗の確率を限りなくゼロに近づけることができます。
ポスカ成功のための3ステップ
- 完全硬化したレジン面に描く:基本中の基本ですが、必ず完全に硬化して冷めたレジンパーツの表面に描画してください。未硬化のベタつきが残っていると、インクがうまく乗らない原因になります。
- インクを徹底的に乾燥させる:描画後、インクが完全に乾くまで辛抱強く待つことが重要です。指で触って付かないレベルはもちろん、内部まで完全に乾燥させるため、最低でも数時間、できれば一晩は自然乾燥させるのが理想です。急ぐ場合は、ドライヤーの冷風を遠くから優しく当てて乾燥を促しましょう。
- 保護コーティングを施す:これが最も重要な工程です。インクが乾いた上から、レジン液を塗る前に「保護膜」を作ります。100均でも手に入るデコパージュ液や、手芸用の水性ニスを筆で薄く均一に塗り、再度完全に乾燥させます。このひと手間が、インクとレジン液の直接接触を防ぎ、滲みを物理的にシャットアウトします。
ポスカを滲ませないための鉄則
インクを完全に乾燥させた後、上からレジン液を塗る前に「保護コーティング」を施すことが、失敗をなくす最強の解決策です。100均でも手に入るデコパージュ液や水性ニスを薄く塗り、それが乾いてからレジンを重ねることで、インクがレジン液と直接触れるのを防ぎ、滲みを完璧にガードできます。より万全を期すなら、コーティング剤を薄く塗って乾かす工程を2〜3回繰り返すと良いでしょう。
注意点:レジン液との相性および描画面
ポスカは比較的滲みにくいですが、使用するレジン液のメーカーや種類(成分)によっては、インクがわずかに反応してしまう可能性もゼロではありません。また、ツルツルに磨き上げた曲面など、インクが定着しにくい面に描く場合は、インクが弾かれてしまうこともあります。大切な作品でぶっつけ本番に挑むのではなく、必ず不要なレジン片などで事前にテストをすることをおすすめします。
レジンの着色に使えるもの 100均アイテム一覧

レジン専用の着色剤は品質が高い一方で、色を揃えるとコストがかさむのが悩みどころです。しかし、実は100均(ダイソー・セリア・キャンドゥなど)で手に入る身近なアイテムでも、工夫次第で十分にレジンの着色を楽しむことが可能です。ここでは、手軽に試せる代表的なアイテムとその特徴、使い方のコツを詳しく紹介します。
アクリル絵の具
最もポピュラーで、色のバリエーションも豊富なのがアクリル絵の具です。透明感を残したい場合はクリアなレジン液に爪楊枝の先でほんの少しだけ混ぜ、不透明なマットカラーにしたい場合は普通色を少し多めに混ぜるなど、色の濃淡や透明度を調整しやすいのが最大の魅力です。ただし、アクリル絵の具は水分を含んでいるため、入れすぎると硬化不良の最大の原因になります。レジン液の量に対して、多くても1%程度に留めるのが安全です。まずはごく少量から試しましょう。
プリンター用インク
意外な活用法として、プリンターの詰め替え用インクもレジンの着色に利用できます。染料インクであるため発色が非常に良く、ごく少量で驚くほど鮮やかな色を出せるのが特徴です。特に、ステンドグラスのような透明感を活かした作品作りに向いています。こちらもアクリル絵の具同様、入れすぎは硬化不良に直結します。また、一般的に染料は紫外線に弱く、長期間光に当たると退色(色あせ)しやすいというデメリットがある点も覚えておきましょう。
パステル・アイシャドウ
パウダー状の着色料として、クラフト用のパステルや使わなくなった化粧品のアイシャドウが非常に優秀です。カッターナイフやヤスリで丁寧に削って微粉末にし、レジン液に混ぜ込むことで、パール感やラメ感のある、ふんわりと優しい色合いを表現できます。特に、ニュアンスカラーや、複数の色を重ねて作る幻想的なグラデーションを作りたい場合に最適です。粒子が粗いとダマになりやすいので、できるだけ細かく削るのが綺麗に仕上げるコツです。
アイテム | 仕上がりの特徴 | メリット | 注意点・デメリット |
---|---|---|---|
アクリル絵の具 | マットな不透明色から半透明まで調整可能 | 安価で色数が豊富。混色も自由自在。 | 水分を含むため、入れすぎると硬化不良やダマの原因になる。 |
プリンター用インク | 透明感が非常に高く、鮮やかな発色 | ごく少量で色が付くためコスパが良い。 | 入れすぎると硬化不良に。紫外線による退色が比較的早い。 |
パステル・アイシャドウ | パール感、ラメ感のある優しい風合い | ニュアンスカラーやグラデーション表現が得意。 | 粉が完全に混ざりにくく、ダマが残ることがある。 |
レジンを絵具で着色するコツは??
>>レジンを絵の具で色付け!失敗しないコツと代用法
レジン着色剤の代わりになるものは?の疑問に回答

専用着色剤が手元にない時でも、身の回りにある意外なものがレジンの着色に活用できることがあります。前述の100均アイテム以外にも、様々な代替品が存在するため、表現のアイデアを広げるために知っておくと非常に便利です。ただし、これらはあくまで「代用」であり、レジン用に開発されたものではないため、使用には注意が必要です。
例えば、キッチンの棚にある「食紅」もその一つです。スーパーの製菓材料コーナーで手軽に購入でき、液体や粉末タイプがあります。ごく少量で鮮やかに色づくのが特徴です。食品用なので安全性のイメージがありますが、それはあくまで食用としての話。レジンと化学反応を起こさない保証はなく、肌に触れるアクセサリーなどに使用する際は、自己責任で試すことが前提となります。
また、文房具の引き出しに眠っている「カラーインク」や「万年筆インク」も代替品として優秀です。透明感が非常に高く、ガラス細工やステンドグラスのような、光が透ける美しい作品を作ることが可能です。ただし、これらのインクも主成分は水分であるため、硬化不良のリスクが常に伴います。添加量はレジン液に対して文字通り「一滴以下」に留め、慎重に混ぜ込む必要があります。
ちなみに、使わなくなった化粧品の「チーク」や「フェイスパウダー」、「ピグメント」なども、アイシャドウと同様に使うことができます。特にパールやラメが豊富に含まれているものは、レジンと混ぜるだけでキラキラのオリジナルカラーが作れるので楽しいですよ。ただし、プレストタイプ(固形)の化粧品には、粉を固めるための油分が含まれていることがあります。油分はレジンと分離する原因になるので、できるだけ油分の少ないパウダー状のものを選ぶのが無難です。
代替品を使う際の共通の心構えと法的注意点
これらの代替アイテムは、本来の用途とは異なる使い方です。そのため、予期せぬ化学反応による変質や、時間経過による変色・退色が起こる可能性が専用品よりも高いことを念頭に置いてください。長期的な品質や安全性を保証するものではないということを十分に理解した上で、あくまで実験的な作品作りや個人で楽しむ範囲で活用するのが良いでしょう。特に、ハンドメイド作品として販売を考えている場合は、品質の安定性と安全性の観点から、信頼できるメーカーのレジン専用着色剤を使用することが強く推奨されます。
レジンに絵の具を混ぜるとどうなる?基本を解説

レジン液に絵の具を混ぜ込むと、レジン自体に色を付ける「着色」ができます。これは、ドライフラワーやビーズなどのパーツをレジンに「封入」するのとは異なり、レジンそのものを自分だけの「カラーレジン」に変える基本的なテクニックです。この方法をマスターすれば、高価なカラーレジン液を何色も買い揃えなくても、手持ちのクリアレジンと絵の具だけで、自分の好きな色を無限に作り出すことが可能になります。
絵の具を混ぜることで、レジン液には主に3つの物理的な変化が起こります。この変化を理解することが、失敗を防ぎ、思い通りの作品を作るための第一歩です。
1. 色の変化
最も分かりやすい変化は、もちろん「色」です。混ぜた絵の具の色がレジン液に付き、その量を調整することで色の濃さを自由にコントロールできます。ごく少量なら光が透ける「シアーカラー」に、量を増やしていけば中身が見えない「不透明(マット)カラー」になります。赤と青を混ぜて紫を作るなど、絵の具の知識をそのまま活かして、市販品にはない絶妙なオリジナルカラーを調色できるのが最大の楽しみです。
2. 粘度の変化
絵の具という液体ではない「異物」を混ぜるため、レジン液の粘度(テクスチャー)は通常よりも高くなります。サラサラタイプのレジン液でも、特にペースト状のアクリル絵の具などを混ぜると、もったりとした重い質感に変化します。この性質を理解しておかないと、繊細なデザインのシリコンモールドの隅々までレジン液が行き渡らなかったり、攪拌時に発生した気泡が粘度の高さゆえに抜けにくくなったり、といった問題が発生しやすくなります。
3. 透明度の変化
絵の具は色の「顔料」の粒子で構成されているため、混ぜれば混ぜるほどレジン液の透明度は失われていきます。透明感を残したい場合は、ごく少量を混ぜるのが鉄則です。また、同じ色でも、メーカーや製品ラインによって顔料の粒子サイズや密度が異なるため、透明感の出方も変わってきます。一般的に、高価な絵の具ほど顔料の質が良く、少量でもきれいに発色しやすい傾向があります。
最も注意すべきは化学的な変化「硬化不良」
絵の具を混ぜる際の最大の注意点は、物理的な変化よりも、絵の具に含まれる水分や油分が、レジンの化学的な硬化プロセスを阻害してしまう可能性があることです。特にUVレジンは、紫外線エネルギーによる重合反応で硬化するため、この反応を妨げる成分の混入に非常にデリケートです。これを防ぐには、「レジン液に対して着色剤の添加量は3%を超えない」など、ごく少量に留めるのが鉄則中の鉄則です。これは、日本インストラクター技術協会【JIA】(項4-2)などでも注意喚起されている重要なポイントです。
そもそもレジンにアクリル絵の具は使えますか?

はい、結論としてレジンにアクリル絵の具は、数ある絵の具の中で最も着色剤として適しており、広く一般的に「使えます」。多くのハンドメイド作家が日常的に実践しているポピュラーな方法であり、100均でも多色セットが手軽に入手できるため、初心者の方がレジン着色を始める際の最初の選択肢として、非常におすすめです。
アクリル絵の具がレジン着色に比較的向いている理由は、その主成分である「アクリル樹脂」にあります。アクリル絵の具は、色の粒子である「顔料」をアクリル樹脂エマルションという接着剤で練り合わせたもので、乾燥するとこの樹脂が固まって耐水性の膜を形成します。この「耐水性」という性質がポイントで、レジン液と混ぜた際に絵の具の成分が分離したり溶け出したりしにくいという、大きなメリットにつながるのです。
ただし、その利便性の裏で、正しく使わなければ失敗に直結するいくつかの重要なポイントがあります。まず、アクリル絵の具は乾燥前は水分を含んでいるため、一度に多くの量を混ぜ込むのは絶対に避けてください。前述の通り、これはレジンの化学反応を阻害し、硬化不良を引き起こす直接的な原因となります。安全な使い方は、調色スティックや爪楊枝の先にほんの少しだけ取り、レジン液の中で丁寧に溶き、色の濃さを見ながら少しずつ足していくことです。
アクリル絵の具をレジン着色に使うメリット
- コストパフォーマンスと入手性:100均でも多色セットが販売されており、非常に安価で手に入りやすいのが最大の魅力です。
- 豊富なカラーと混色の自由度:色の種類が非常に豊富で、絵画と同様に色を混ぜ合わせて無限のオリジナルカラーを作り出せます。
- レジンとの親和性:主成分のアクリル樹脂がレジンと比較的馴染みやすく、他の絵の具に比べて分離しにくい特性があります。
- 表現の幅広さ:添加量を調整することで、透明感のある仕上がりから、陶器のようなマットで不透明な仕上がりまで、幅広く表現できます。
このように、アクリル絵の具は非常に便利で汎用性の高い着色アイテムですが、後述する「ダマになる」「分離する」といった特有のトラブルも起こり得ます。その原因と対策を正しく知識として身につけ、アクリル絵の具の持つポテンシャルを最大限に活かすことが、美しい作品作りへの近道となります。
「レジンに書けるペン 100均」以外の着色失敗例
- なぜレジン アクリル絵の具 ダマになるのか
- レジン アクリル絵の具 分離させない方法
- レジン 水彩絵の具は使える?相性を解説
- レジン 絵の具 固まらないときの原因と対処法
- レジン 絵の具 透明感を出す配合のコツ
なぜレジンにアクリル絵の具を使用するとダマになるのか

レジンにアクリル絵の具を混ぜた際に、色が均一に溶けきらずに色の粒々(ダマ)が残ってしまうことがあります。硬化した作品の中に色の斑点が見えると、それだけで全体のクオリティが大きく損なわれてしまいます。この「ダマになる」現象は、いくつかの明確な原因を理解し、適切な対策を講じることで防ぐことが可能です。主な原因は以下の通りです。
原因1:絵の具が古い・水分が飛んでいる
長期間使用していなかったアクリル絵の具は、チューブの中で少しずつ水分が蒸発し、顔料が凝集して固まり始めていることがあります。チューブを押した時に硬かったり、パレットに出した時に分離していたりする場合は要注意です。このような半固形状の絵の具を粘度の高いレジン液の中で均一に溶かすのは非常に難しく、固まった顔料の粒子がそのままダマとして残りやすくなります。できるだけ新しく、滑らかな状態の絵の具を使用することが理想です。
原因2:混ぜ方が不十分または不適切
レジン液と絵の具を、ただ単にクルクルとかき混ぜるだけでは、多くの場合ダマが残ります。特に粘度の高いレジン液の場合、調色スティックや爪楊枝を使い、シリコンカップの底や壁面に絵の具を「練り込む」「すり潰す」ように混ぜることが重要です。気泡が入ることを恐れて混ぜ方が弱すぎると、絵の具の塊がほぐれず、ダマの原因となります。適切な力加減で、時間をかけて丁寧に混ぜ合わせる必要があります。
ダマを確実に防ぐための具体的な対策「二段階混合法」
ダマを防ぐ最も効果的で確実な方法は、二段階に分けて混ぜることです。いきなり全てのレジン液に絵の具を入れるのではなく、以下の手順を試してみてください。
- まず、調色パレットにこれから着色に使うごく少量のレジン液(数滴でOK)と、必要な量のアクリル絵の具を出します。
- その少量のレジン液と絵の具を、ヘラやスティックで粒子を潰すように、色のペースト状になるまで徹底的に練り混ぜます。
- 均一な色のペーストができたら、それを着色したい本番のレジン液の中に移し、全体の色が均一になるまで再度よく混ぜ合わせます。
この一手間を加えるだけで、ダマの発生を劇的に減らすことができます。仕上がりの美しさが格段に向上するため、ぜひ習慣にすることをおすすめします。
レジンにアクリル絵の具使用時に分離させない方法

アクリル絵の具を混ぜたレジン液を硬化させたら、色が均一にならずに分離してしまったり、意図しないモヤモヤとした模様ができてしまったりすることがあります。特にシリコンモールドの底の部分に色が沈殿してしまうケースはよく見られます。これを防ぎ、均一で美しいカラーレジンを作るためには、いくつかの物理的なポイントを押さえることが重要です。
分離が起こる主な原因は、絵の具(顔料)とレジン液の「比重」の違いと、物理的な「攪拌(かくはん)」の不足です。水と油が混じり合わないように、アクリル絵の具とレジン液も本来は異なる物質です。これらを物理的な力で細かく分散させ、安定した状態を保つのが「混ぜる」という作業の本質になります。この攪拌が不十分だと、硬化までの間に比重の重い顔料が沈殿し、分離を引き起こしてしまうのです。
分離させないための最も基本的かつ重要な方法は、「気泡を恐れず、とにかく均一になるまで徹底的に混ぜる」ことです。調色パレットの上で、ヘラやスティックを使い、パレットに押し付けるようにして絵の具の粒子を潰しながら、レジン液と一体化させるイメージで力強く混ぜ込みましょう。ここで入ってしまった気泡は、後から取り除くことができます。まずは分離しない状態を作り上げることを最優先してください。
攪拌で入った気泡の取り除き方
しっかり混ぜると必ず気泡が入りますが、慌てる必要はありません。以下の方法で効果的に取り除けます。
- しばらく放置する:粘度の低いレジン液なら、5〜10分ほど放置するだけで自然に気泡が浮き上がってきます。
- エンボスヒーターやドライヤー:レジン液の表面を温めることで粘度が下がり、気泡が抜けやすくなります。ただし、温めすぎるとレジンの硬化が始まったり、火傷の危険があるので注意が必要です。
- 爪楊枝や針:浮き上がってきた気泡や、側面に付着した気泡を、爪楊枝などの先端で一つずつ丁寧に潰していきます。
ちょっとした裏技ですが、比重の大きい「酸化チタン」を主成分とする白色のレジン用顔料を、他の色を混ぜる前にほんの少しだけ混ぜておくというテクニックもあります。白色顔料の微粒子がクッションのような役割を果たし、他の色の顔料が沈殿・分離しにくくなる効果が期待できます。ただし、これは上級者向けのテクニックなので、まずは基本に忠実に「しっかり混ぜて、後から気泡を抜く」を徹底しましょう。
レジン液の気泡抜きに関しての記事はこちらになります。参考にしてみてください!
>>レジンの気泡の抜き方|原因別の消し方と道具まとめ
>>レジン気泡抜きはドライヤーでOK?正しい使い方とコツ
レジンに水彩絵の具は使える?相性を解説

結論から明確に言うと、UVレジンや2液性レジンに水彩絵の具を使用して着色するのは「絶対に避けるべき」であり、非推奨です。手軽なアクリル絵の具が使用可能なのに対し、同じ絵の具でも水彩絵の具はレジンとの相性が致命的に悪いため、大切な作品を台無しにしないためにも、使用は控えましょう。
その最大の理由は、水彩絵の具がその名の通り、結合剤としてアラビアガムを使い、非常に多くの「水分」を含んでいる点にあります。UVレジンは紫外線エネルギーによってラジカル重合という化学反応を起こして硬化しますが、このプロセスにおいて「水分(H₂O)」は最大の阻害要因の一つです。硬化に必要な連鎖反応を水分が妨害し、正常な硬化を完全にストップさせてしまいます。
ハンドメイド作品を安全に楽しむことは非常に重要です。厚生労働省2023 年度家庭用品に係る健康被害の年次とりまとめ報告(8枚目)によると、レジン液は正しく硬化させることで安定した樹脂になりますが、未硬化の状態ではアレルギーなどを引き起こす可能性もあります。不適切な材料を混ぜて硬化不良を誘発させることは、安全性の観点からも避けるべきです。
水彩絵の具をレジンに混ぜた場合に起こる悲劇
- 致命的な硬化不良:最も高確率で起こる失敗です。UVライトをどれだけ当てても内部が固まらず、いつまでもベタベタ・ドロドロのままになります。
- 完全な分離とムラ:レジン液(油性)と水が激しく反発しあうため、色が全く均一に混ざりません。水滴のような色の塊が点在するだけの状態になります。
- 気泡の大量発生:攪拌時や硬化時の熱で、混ぜ込んだ水分が気化しようとして、無数の気泡が発生し、白く濁った仕上がりになります。
- 黄変・変質:無理に硬化させようと長時間ライトを当て続けると、レジンが著しく黄変したり、素材が変質したりするリスクが高まります。
透明水彩の持つ、あの淡く美しい色合いをレジンで表現したい、という気持ちは非常によく理解できます。しかし、その目的を達成するためには、水彩絵の具ではなく、アルコールインクを使用したり、レジン用の高透明な液体着色剤(例:「宝石の雫」など)をクリアレジンで極限まで薄めたりする方が、遥かに安全で、かつ理想に近い美しい仕上がりになります。
レジンに絵の具を使用し固まらないときの原因と対処法

時間をかけて丁寧に作業したのに、UVライトを当ててもレジンがいつまでも固まらない、あるいは表面がベタベタする…これはレジンクラフトで最も心が折れる失敗の一つです。特に絵の具を混ぜて着色した際にこの問題が起きた場合、考えられる原因は複合的ですが、主に以下の3つのポイントをチェックすることで、原因を特定し、次の作品で失敗を繰り返すのを防ぐことができます。
原因1:絵の具(異物)の量が多すぎる
これが圧倒的に最も多い原因です。レジン液は、モノマーと光重合開始剤が適切に配合されて初めて、紫外線に反応して硬化します。ここに規定量以上の絵の具(異物)が混入すると、モノマー同士の結合が物理的に阻害されたり、光が内部まで届かなくなったりして、正常な硬化ができなくなります。特に水分や油分を含む絵の具は、化学反応そのものを妨害するため、影響が顕著です。着色剤の添加量は、レジン液全体の総量に対して、多くとも3%、安全を見るなら1%程度が限界と心得ましょう。濃い色にしたい場合も、一度に大量に入れるのではなく、ごく少量の絵の具で発色の良いものを選ぶのが正解です。
原因2:UVライトの照射不足または光量不足
絵の具で着色したレジンは、透明なレジンに比べて格段に紫外線が内部まで届きにくくなります。特に、黒や紺、茶色といった濃色は光を吸収し、白やパステルカラーなどの不透明色は光を乱反射させるため、深部まで光が到達しません。このような色に着色した場合は、通常の硬化時間の1.5倍〜2倍程度の時間、ライトを照射する必要があります。また、長年使っているUVライトはランプ自体が劣化して紫外線出力が落ちている可能性も。硬化不良が続く場合は、ライトの買い替えも検討しましょう。
原因3:レジン液と絵の具の致命的な相性
前述の通り、水分を主成分とする水彩絵の具や、油分を含む油絵具は、レジンの硬化を根本的に妨げるため使用できません。また、100均のアクリル絵の具の中には、顔料以外の添加物が多く含まれている製品もあり、まれに特定のレジン液との相性が悪いケースも報告されています。使用する絵の具は、実績のある画材メーカーのアクリル絵の具に限定するのが最も安全です。
固まらなかった場合の現実的な対処法
残念ながら、一度内部まで硬化不良を起こしてしまったレジン液を、後から完全に硬化させる有効な手段はほとんどありません。表面のベタつきがわずかな場合は、未硬化レジン用のクリーナーやエタノールで拭き取ることで改善する場合もありますが、それは対症療法に過ぎません。内部が柔らかい、あるいは液状の場合は、潔く失敗と認め、適切に処分する必要があります。
処分の際は、液体のまま排水溝に流すのは絶対にやめてください。新聞紙や不要な布にレジン液を染み込ませ、ビニール袋に入れて日光に当ててできるだけ硬化させた後、各自治体のルールに従って「燃えるゴミ」などとして廃棄するのが一般的な方法です。失敗から学び、「絵の具はごく少量」「照射時間は長めに」という2点を徹底することが、次への一番の近道です。
レジンに絵の具を使用し透明感を出す配合のコツ

絵の具を使いながら、まるでガラスや宝石、あるいは透き通った水のような、高い透明感を持つカラーレジンを作るには、いくつかの繊細なコツが必要です。ただ色を混ぜるのではなく、光を透過させることを意識した、いわば「引き算」のテクニックが求められます。
最も重要かつ基本的なポイントは、「入れる絵の具の量を、自分が思うよりもさらに少なく、最小限に抑える」ことです。透明感を出すということは、レジン液本来の高い透明度を最大限に活かすことに他なりません。アクリル絵の具などを使う場合、爪楊枝の先端にほんのわずかに色を取り、それをシリコンパレットの上で少量のレジン液に完全に溶き、その色付きレジンをさらに本番のクリアレジンに少しだけ移して薄めていく…というくらい慎重に行うのが理想です。最初は「これでは色が薄すぎるのでは?」と感じるくらいで止め、一度ライトで硬化させてみて、光を透かした時の色の濃さを確認するのが最も確実な方法です。
また、使用する着色剤の種類そのものが、透明感を大きく左右します。一般的なチューブ入りのアクリル絵の具は、隠蔽力(下地を隠す力)を高めるための顔料が多く、どうしても不透明になりがちです。透明感を最優先するのであれば、以下の選択肢を検討するのが近道です。
着色剤の種類 | 透明度 | 特徴 | 向いている作品 |
---|---|---|---|
レジン用液体着色剤 | ◎(非常に高い) | 透明度を保ったまま着色できるよう専用設計されている。混色も自在で失敗が少ない。 | 宝石、水面、ステンドグラス風など、透明感が命の作品全般。 |
アルコールインク | ◎(非常に高い) | サラサラの液体で、レジンの中で独特の模様やグラデーションを作りやすい。 | インクアート、天然石風の模様、ニュアンスアートなど。 |
プリンターインク | ○(高い) | 発色が良く透明感も出しやすいが、専用品ではないため入れすぎると硬化不良のリスクがある。 | 実験的な作品作りや、手軽に透明カラーを試したい場合。 |
アクリル絵の具でどうしても高い透明感を出したい、という場合は、少し上級者向けのテクニックになりますが、アクリル絵の具の中でも「リキッドタイプ」や「インクタイプ」と呼ばれる、サラサラの液状のものを選ぶと良いでしょう。顔料濃度が低めに調整されていることが多く、クリアレジンと混ざりやすいです。それでも、添加量は最小限に留める、という基本原則は変わりません。
レジンに書けるペンは100均にある?まとめ

この記事では、100均で手に入るアイテムを中心に、レジンへの文字書きや着色に関する様々なテクニックと注意点を解説してきました。最後に、美しい作品作りのために必ず押さえておきたい重要なポイントをまとめます。
100均のレジン液に関しての記事もあります。ぜひ覗いてみてください。
>>ダイソーのレジン液300円は高品質?口コミと使い方を徹底解説
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